Vol.718 14年8月30日


身にも心にも秋の風が吹く

8月23日 県南地方にお出かけ。2か所で用事を済ませ、このまま帰って仕事するのはいや、という気分になったので、イオン大曲店で途中下車。ここは県内でも屈指の郊外の巨大スーパー。秋田市にもないチェーンレストランがいっぱい。ちゃんぽん屋さんにステーキハウス、初めて見るケーキ屋さんから雑貨店まで、もうほとんどおのぼりさん状態で店内をくまなく探検。無印良品もユニクロもない、というあたりもなんだか、ものがなしくて、いい。2階建の建物を何度も往復し歩数計は8000歩を超えた。これじゃ、ほとんど散歩。ここで4時間ほどすごし最後にスタバでコーヒー。スタバのソファでは昼寝をしている親子もいた。朝から夜までここで過ごす人もいるんだろうな。あっ、そういえば明日は大曲の花火。それでこの混雑なわけか。危ない日に来てしまった。

8月24日 3週間ぶりの山。岩手県・滝ノ上温泉から千沼ヶ原を抜け乳頭山(烏帽子岳)に至る、往復8時間余のコース。が、千沼ヶ原まで4時間を要し、山頂はあきらめた。この時期の山歩きは3リットルの水が下山時には空になるほど渇きとの闘い。いくら水を呑んでもおしっこは一滴も出ない。汗っかきなので他の人より大量の水を持っていく。ザックは重くなる。急坂を登りづめの山なので大量の汗をかく。だから大量の水を呑む。それに寝不足が加わる。朝4時起きなので便通も悪い。夏山は嫌い。でも下山後の壮快さはなにものにもかえがたい。これにかわる快楽は、この年になるとなかなか見つけられない。やむなく寝不足便秘不安感を抱えたまま山に入る。ひたすら水を呑み続けるために山に出かけていく。水を呑むのは達成感を得るための代償のようなものだ。

8月25日 さあ月末の幕開け。気合の入る月曜日の朝だ。昨日、朝日新聞に久しぶりに5段8割の広告。注文は来るだろうか。近頃の朝日の目を覆いたくなるひどい紙面(いかがわしい通販関係広告が多すぎる)にガックリ来ているので、あまり期待はしないようにしよう。といっても全国紙なので広告掲載料は高い。注文が来ないと次は、ない。昨日は3週間ぶりにハードな山行。おかげで今朝の目覚めは爽快だ。これでこの1週間、目の回る忙しさになってくれれば、いうことはない。そううまくは行かないか。いずれにしても今日から2,3週間、普段よりは忙しい日々が続く。体調だけは崩さないように気をつけよう。

8月26日 緊張するような事態でもないのに足指にものすごく力が入っている。足指が丸くなるほど踏ん張っている。そのことを意識するようになったのは最近だが、外反拇趾などを防止するスポンジ製の「足指ひらき器」を装着してみた。靴下ははけないが、これがなかなか快適だ。山行では下山時、爪先が靴に当たるのが気になる。それと同じように日常生活でも足指の緊張が気になるのだ。この緊張を解くいい方法はないものだろうか。足指に力が入っても死ぬわけではないが、一度気にしはじめたら、もう足指のことばかりが気になってしょうがない。もしかして山行の下山時に足指が痛くなるのと関係があるのかも。

8月27日 9月決算なので今月が最終月、師走のようなものだ。1年が経つのは本当に速い。ちなみに去年の手帳を見たら今頃は舎員の退舎で大忙しだった。個人的にはパニック状態を悟られないように、歯を食いしばって耐えていた時期だ。とはいっても日常ではノーテンキに、焼石岳、岩手山、和賀岳、虎毛山、白神岳、仙北道……と夏場の大きな山を登りまくっている。仕事上のストレスと遊びの快楽が絶妙のコンビネーション・バランスをとっている。去年は実はここからが正念場で、すべての経理や受注業務、編集から事務、管理までひとりでこなす「地獄の日々」を経験することになる。あの日々からもう1年の月日が経とうとしている。感慨一入である。人生は何が起きるか分からない。これからも平穏、安寧の日々は、ないだろうな。

8月28日 上下巻の小説『一路』をようやく読了。浅田次郎の参勤交代ロードムービーだ。交代寄合という身分の旗本が参勤交代をするというのがミソ。少しこのエンターテインメントに時間をかけ過ぎたかな。目の前には「早く読んで」と未読本が身をよじっている。ごめん、ごめん。「犬たちの明治維新」「浮浪児1945−」「父の戒名をつけてみました」「石の虚塔」「オレって老人?」「あしたから出版社」「荒野の古本屋」「荻窪シェアハウスの小助川」「地方消滅」「山に登る前に読む本」……。さあて、優先順位をどうやってつけるか。まあその時の気分で読み始めるしかない。酒も映画もしばらくは用無しだ。それに仕事や私生活でトラブルなどないように祈るしかない。来週はDM注文のピーク、新刊も週末に2本出来てくる。陽の高いうちは一所懸命仕事をしますから、夜だけは自由にさせて。って誰にお願いしてるんだジブン。

8月29日 朝夕めっきり涼しくなった。散歩をしていても汗みずくにならないのがうれしい。もうクーラーも必要がないな。雨の多い夏だった。外に出る機会が少なかったせいか夏の間ずっと体重が微増を続けた。かなりヤバい状況と判断、食事以外は間食を一切禁止、お酒も極力量を減らすことにした。これだけで2日間で1キロ体重が落ちた。でも太るのはその2倍の速度だから、やってられない。そういう体質なのだ。目標は9月中に5キロ減。高邁な理想などないしょぼくれた老後なので、こうした目標でも掲げれば「達成感」のために頑張れるかもしれない。見てろよジブン。毎朝、体重計に乗る。前日より体重が落ちていると、それだけで1日がバラ色になる。痩せるだけで機嫌良く仕事でき、家族にもアイソよくなる。わざわざ太って不機嫌になる手はない。思えばわが人生、デブと向き合うことにかなりの時間を割かれた、情けない半生だった。
(あ)


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