Vol.697 14年3月29日 週刊あんばい一本勝負 No.690


またもやダウン、風邪っぴきオヤジ

3月21日 夜中に背中がスースーするので目覚めた。頭も痛い。身体もだるいし、寒気もする。あちゃ、風邪をひいたらしい。布団を1枚取っ払って春仕様にしたのが、少し早かった。いつもどおりに朝ご飯は食べたがベッドに逆戻り。昼近くまで安静にしていたが、頭の痛みはとれない。こういうことには気をつけているだが、どうしたもんかなあ。とりあえずは明日の山行(房住山)までには体調を戻したい。月曜日は学生の送別会で6人ぐらいの関係者との酒宴もある。何とか今日中で治したい。季節の変わり目、精神的にホッと油断した時が「危ない」。重々わかっていたのに。

3月22日 丸々2日間、たっぷりと休ませてもらった、ベッドの中で。2日間で食べたのはカレ―ライスと小さなおにぎりだけ。それでも体重はたいして減っていない。今年に入って風邪で寝込むのは2回目。ここ5年近くほとんど病気らしきものをしていないのに、この頻度はちょっと問題。原因として考えられるのは疲労だ。これ以外は考えられない。この半年間の「激闘」の疲れが風邪を呼び込んでいる。もう一つ「糖質制限」の弊害もあるのかも。病気をして食が落ちているにもかかわらず白いコメやカレーライスやモチが無性に食べたくなった。節制している分いてもたってんもいられないほど。食べてみるとそれほど美味しいわけでもないのだが満足感はある。今回もどうにか市販薬で治した。やっぱりちゃんと医者に行くようにしなくちゃなあ。

3月23日 2日間まるまる仕事から離れていたのが週末というのが幸いといえば幸い。今日月曜日は無事に仕事復帰した。やることは山ほどあるが、まだ身体が少し熱っぽい。こんな時に限って朝からはいる電話やメール、手紙の類はカッカッとこちらを熱くさせるような内容が多い。こうした「イライラ」と闘いながら、仕事をひとつひとつこなしていくうち、逆に心はすがすがしい穏やかな気分になってくる。仕事って不思議だ。不快なことをクリアーしてお金をいただいているわけだが、その仕事を楽しめるかどうかが重要な分かれ道。今回の風邪騒ぎで迷惑をかけた人も少なくない。ごめんなさい。日曜登山はドタキャン、学生Hくんの送別会も中止。ちゃんと挽回するから少し時間をください。

3月25日 夜8時ころ、散歩の途中に2つの「異常」な光景と遭遇。ひとつは千秋公園横脳研センター。公園側から太った猫が横切った。いや猫にしてはノロノロしてるし大きめだ。動作も不自然で、タヌキにしては小さいがテンよりは大きい。アナグマだな、と気がついた時には脳研方向に消えた。同じ散歩の帰り道、今度は秋大前。子供用のように車高の低い自転車が、ものすごいスピードで目の前を通り過ぎた。イージーライダーの自転車版で寝ながら運転するアレである。夜である。通り過ぎてから、もしかしてあれは車イスのマラソン用自転車だったのでは、と気がついた。夜の市道にマラソン用車イス専用自転車が疾駆する。車イス特有の大きな車輪がついていたかどうかまでは確認できなかったが。繁華街に出没したアナグマと自転車イージーライダー、なかなかシュールな光景だった。

3月26日 毎日、予想していなかった出来事が起きる。その度にオロオロ、ときには驚きで言葉が固まってしまう。まるで社会人1年生のような「新鮮な」な日々。昨日はある自費出版の打ち合わせがあったが時間になっても依頼者が来ない。遅れること3時間、知り合いという方から電話。依頼者は5日ほど前に突然倒れて亡くなったという。1週間前、電話でいろいろ話したばかりなのに。死んで行けなかったと言われても、すぐには何を言われているのか理解できなかった。うまく言葉が出てこなかったのは事実と理解の間に溝が深すぎたためだろう。自分自身のことも含め、いついなくなっても周りに迷惑をかけないよう、身の回りの整理をしておきましょう、御同輩。

3月27日 さすが消費税前からなのか電話もメールやファックス注文も少ない。外は快晴、100パーセント春。これから吹雪のひと波乱、大雪の冬逆戻りがあるのは重々承知で織り込み済みだが、こんな快晴は何か月ぶり。いろんないやなことがあってもこの青空だけで心は軽くなる。窓をすべて開け放ち、今日の気分は「お掃除」だ。何年もクリーニングしたことのない1階と2階の台所を重点的にクリーンアップ。ものすごい量のゴミが出た(45リットル3個)。とくに1階台所は不要物だらけ。最近は来客が目立って増えているので、これでスムースにお茶が出せるようになったのが収穫だ。

3月28日 県立博物館で「秋田のくすり今昔物語」という企画展をやっている。近世秋田の薬事情というのはきわめて特殊で(富山の薬行商を禁止した)、興味深いのだが、時間がとれず行けないでいる。精神的な余裕がないのだ。行った人からいろいろ話は聞いているのだが、会期は4月6日まで。ウ〜ンちょっと無理かな。それと今月中旬、秋の宮の国道108号で目撃されたイノシシ情報、これもその後の状況が知りたい。秋田にはイノシシぐらいいて当たり前と思っている人も多いが、イノシシの北限は宮城、山形南部。年々温暖化で北上している。イノシシがなぜ雪国にはいないのか、その理由を知ってますか?
(あ)

No690

那覇の市場で古本屋
(ボーダーインク)
宇田智子

 有名な那覇の第一牧志公設市場の向かい側、隣は漬物屋さんと洋服屋さんという畳三畳のスペースで突然、古本屋さんをはじめた若い女性の話だ。1980年生まれの東大出身。ジュンク堂に入社し、那覇店に赴任してその2年後に独立、古本屋のオーナーになった。この経歴だけで本になる条件は満たされている。いったい彼女に何があったのか。そのへんが興味深く読み始めたのだが、残念ながらこの本の内容だけではよくわからない。書き下ろしたものではなく、折々に発表した文章をつなぎ合わせたものだからかもしれない。それでもなんとなく、ほのぼのとした語り口から著者の性格や考え、本に対する並々ならぬ愛情を感じることはできる。「あとがき」にも「どうして店を始めたのかわからないように、いつまで続けられるのかもわかりません」と正直に書いている。古本屋といっても地元の出版物や沖縄本を専門に扱う、特殊な部類に属するお店だから経営的には大変に違いない。その辺の苦労も知りたかったが、あまり触れられてはいない。那覇は地方出版だけでなく古本屋さんもかなり充実している地域だ。。武道専門の本屋さんまである。こうした中で、特色を出しながらかつ経営的に成り立たせるのは難しいのかもしれないなあ。今後の彼女がどのように成長していくのか、ぜひとも続編も読みたいものだ。

このページの初めに戻る↑


backnumber
●vol.693 3月1日号  ●vol.694 3月8日号  ●vol.695 3月15日号  ●vol.696 3月22日号 
上記以前の号はアドレス欄のURLの数字部分を直接ご変更下さい。

Topへ