Vol.198 04年6月19日 週刊あんばい一本勝負 No.194


いよいよ四人の態勢でスタートです

 昨日(18日)付けで営業責任者のIが定年退舎しました。うちは以前から55歳定年制で、一旦退職金を支払い、そのまま60歳まで嘱託契約でいるか、やめて第二の人生を歩むか、選択をする仕組みになっています。Iは第二の人生を歩むことになりました(最初の定年退職者のWは嘱託を選び現在も勤務しています)。昨夜は出産準備で休業中の島田真紀子もかけつけ、ベストメンバーである6人がそろいました。6人がこうしてそろうのは、たぶんこれが最後かも、などと感傷的な気分にもなってしまいました。それにしてもIは私につぐ古株で、勤続29年になります。初期の頃は会社のていをなしていませんでしたので給料もまともに払えなかったのですが、1980年から有限会社になり、そこからは給料も「年金」もちゃんと払えるようになりました。営業という最前線で汗をかきながら無明舎を支えてくれた人間が一人いなくなります。何かとご不便をおかけするかもしれませんが、ご海容のほどを。
 こうしてひとりずついなくなっていきます。予想はしていたことですが、いざそのときが来るとうろたえました。しかし、新人も補充も後継者も「なし」で「消滅点」に向かって、親父たちは黙々と歩いていく覚悟です。これからもお見捨てなくご指導のほどよろしくお願いします。
(あ)

「みなみ」での送別会

朝歩きの快感

 岩手県の最北部、八戸市に近い大野村に講演を頼まれて行ってきました。大野村の人口は6900人ほど、酪農や林業、木工が主体の山あいにある静かな村です。この村のキャッチフレーズは「一人一芸の里」。大野産業デザインセンターを中心とした「おおのキャンパス」という広大な施設では、木工、裂き織、陶芸、ガラスなどの工芸に村の人々が取り組んでいます。特に木工には力を入れていて、昭和55年に始まった運動をNHKが大きく取り上げ、話題になったことを私も覚えています。その後、日本各地で起きた木工ブームの先駆けでしょう。キャンパスは道の駅に登録され、宿泊や入浴施設、牧場、農産物直売所、レストランなどがある大型複合施設になっています。講演のあとその宿泊施設に泊まり、講演に呼んでくれた所長さんや、九州の湯布院でデザイン研究所を主宰しているTさんなどと情報交換をして、楽しい時を過ごしました。
 翌朝は5時頃起きだしてキャンパスのなかにある牧場を散歩です。実はここのところ私も舎主のあんばいと同じく散歩が趣味になり、毎朝、家の裏手にある手形山や近くを流れる旭川べりを1時間ほど歩いています。最初はダイエットがしたくて何気なく歩き始めたのですが、毎朝続けているとけっこうクセになり、歩くのが快感になってきました。さらに楽しみは出張先での朝歩きです。まだ寝静まっている見知らぬ町を歩くのは気分のいいもので、先週も盛岡や八戸、むつ、花輪などの町を歩いてきました。

散歩をした大野キャンパス内にある牧場
 ダイエットの方も順調で、最高時の体重から8キロほど落ち、体調がすこぶる良いのは二重の喜びです。あと願うのは何かのきっかけで朝歩きがいやにならないことですが、それは意志の問題でしょうから自分で克服するしかありませんね。
(鐙)

今週の花

 今週の花は、ヘリコニア、スプレーバラ、ソリダスター、チース。ヘリコニアは熱帯アメリカ原産のバショウ科植物で、数百位の種があるそうです。インターネットで調べてみたら、バナナのようにぶら下がった種類や、大きな葉っぱだけの種類、花を包むホウ(この写真ではオレンジの部分)が細長いものや太くて短いもの……。色も白、黄色、赤、オレンジなど、本当に様々です。写真のヘリコニアはたぶん「ヘリコニア・アウランティアカ」という種類でオレンジのホウの中に黄色い花が咲くタイプなんだと予想してます。ヘリコニアの中では切花などに用いられる一番ポピュラーな種類です。
(富)

No.194

絶対毎日スエイ日記(アートン)
末井昭

 奥さんの神蔵美子『たまもの』(筑摩書房)に負けず劣らない大作。一気に1000ページ近い本を読んでしまった。プライベートポートレートと3年間の日記を編んだものだが、編集者としての末井さんの才能が日常の随所に覗き見できるのがミソ。『たまもの』のカヴァー写真が末井さんの写真であることもはじめて知ったし、これだけの写真集を編んでるときも、夫婦とも刊行後に予想されるいろんな騒動をまったく予想していない無防備さも、かっこいい。何億もの借金(先物取引によるもののようだ)があることが何度も記されているが、それもまたどうってことがないようにさりげない書きかたで、小心な私にはとても信じられないけど、末井さんだったらそうだろうな、と思わせるトーンが全体を貫いている。彼の作った『写真時代』はある驚きと共に全冊所有していたし、『素敵なダイナマイト・スキャンダル』も買っていた。自分とはあまりに違うキャラクターなので会いたいとは思わなかったが、この日記を読んだらがぜん本人に会いたくなる。高田馬場を追っかけ少女のようにふらつきたくなる。さっそく『スエイ式人生相談』という最近出た本も買って爆笑しながら読了。スエイ時代が来るのかもしれないなあ。

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