Vol.957 19年4月20日 週刊あんばい一本勝負 No.949


GW前にやっておくこと

4月13日 午後の散歩の途中にコンビニでカフェラテ。セブンイレブンがお気に入りだが、コンビニの「脱24時間営業」が前に進みつつある。いいことだ。カフェラテを飲みながら店内を10分ほど「視察」する。買い物もせず店内をうろつく怪しいおやじと思われているのは確か。知らぬ間に「冷凍ひき肉」や「冷凍鳥もも肉」まで売っている。お弁当もご飯と具材を別にチンするタイプなので中華からイタリアンまでより取り見取り。でも見た目よりまずいのも確かだ。

4月14日 朝から青空だが午後からは雨の予報。岩谷山に登ってくる。午後から町内会の集まりがある。昨日までに原稿書きは山を越えて気分は悪くない。朝5時半起き。朝ごはんは自分で作る。いつもお茶漬けだ。残りのご飯に卵をかけて食べるのも楽しみだ。お茶漬けも卵かけご飯も普段は食べないからサイコーのごちそうだ。

4月15日 昨夜は事務所で一人呑み。買ってきた食材でチビチビやりながら、録画していた映画を観る。それはいいのだが今朝、体重計に乗ると2キロほど体重が増えていた。体重がすぐに2,3キロ増減する身体って何か問題あるんじゃないの? 今日は盛岡日帰り。水曜日はモモヒキーズのお花見。週末も酒席がある。

4月16日 盛岡も雨。盛岡城を散策しようと城跡横にある「もりおか歴史文化館」に立ち寄る。レイアウトやデザインといった意味で盛岡はおしゃれでセンスのいい街だ。この歴史文化館のデスプレーも実におしゃれでセンスがいい。のだが展示物はずっこけてしまいたくなるほど無内容。おしゃれなお皿にすっぱくなりかけた漬物だけしかのっていない。市街中心地にはせめて文化施設を、という理由で無理やり作ったものなのだろう。まあ、人さまのことはとやかく言えないのだが。

4月17日 モモヒキーズのお花見の予定だったが桜の開花時期を見誤ったようで中止。4月初めの開花予想では17日から22日あたりまで見ごろとなっていたので17日に設定したのだが勇み足だった。予約していた店にキャンセルの連絡を入れたが「桜がまだなので」という理由にお店も納得してくれた。やっぱりこういうのはSシェフに任せたほうがいいのかもしれないなあ。

4月18日 GWにはいると印刷所も取次も公官庁も休みに入る。こちらの都合でだれも動いてくれない。GW中はひたすら原稿書きに集中するか、今度書き下ろす本の資料整理に当てるつもり。昔から「休日」をありがたいと思ったことはない。フリーランスというか自営業者の人はほとんど同じ気持ちなのではないだろうか。できれば休みなんかなくても困らない。GWが終わってみんな忙しく仕事復帰をするあたりで悠然と「休み」をとるのは気分がいい。そのためにも休み中はしゃにむに働くしかない。

4月19日 最近はよほどのことがない限りタクシーに乗らなくなった。態度の悪いドライバーが多いこともその理由の一つだ。ところでアメリカのライドシェアの「ウーバー」が上場した。時価総額11兆円だそうだ。日本のタクシー業界は猛反対しているが、間違いなくウーバーは日本に進出するだろう。運転手にペコペコしながら高い料金を払わなくて済むから相乗り大歓迎だ。その一方で中国ではアマゾンが通販事業から撤退を決めたという。このへんは理解の外、中国人の心のうちまではわからない。
(あ)

No.949

梅もどき
(角川書店)
諸田玲子

 本多正純は徳川家康の寵臣である。今でいうなら安倍政権の中の菅官房長官のような、家康の重要なキーパーソンだった人物である。その正純は晩年、横手に幽閉され、自由を奪われたまま秋田で死去している。本書ではその横手の本多屋敷の一室で、死をまじかにした正純が女中に自らの半生と妻のお梅との恋物語を振り返る構成になっている。徳川秀忠の時代、宇都宮15万5千石の城主だった正純は、御家騒動で改易となった出羽山形城主・最上義俊の城を受け取るため山形へ赴く。そこで突然、出羽由利の本荘城5万5千石への転封を命じられる。謀反を疑われたのである。しかし正純はこの命令に従わず転封を固辞。そのため幕府は正純親子を佐竹家預かりにし、佐竹では横手城に隣接した高台に本多父子を住まわせる屋敷を造り、幽閉した。
 このとき正純は60歳。改易となり15年の歳月が経ち、赦免が許されぬまま横手で73歳の生涯を閉じた。妻であった梅の思い出をたどりながら、自らの半生と、徳川と豊臣の入り乱れた政局の大きなうねりが物語に奥行きとリアリティを持たせている。

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