Vol.106 02年9月7日号 週刊あんばい一本勝負 No.103


シーカヤック

 宮城県の人から中古のシーカヤックを格安で譲ってもらいました。私が前から欲しがっていたのをアルバイトの柴田が覚えていて、八月に男鹿半島を回るシーカヤックツアーに参加した際に借りた艇を格安で譲っても良いと聞き、私に教えてくれたのです。「まだ新しいし、あれは絶対お徳。お勧めですよ」と言って写真を見せてくれました。淡いブルーのスマートな船体で一目で気に入り、値段も折り合いがつきました。
 交渉がまとまると「秋田に行くついでがありますので運んで行きますよ」との話も感謝感謝です。なにせ長さが5.5メートルもあり、宅配便で送ってもらうとなると大変な送料を取られます。これで男鹿半島を一周したらどんなに楽しいことでしょう。前から写したかった男鹿などの海岸線を撮影できることにも気が付きました。これはいい道具が手に入ったと喜んでいる私ですが、今のところ忙しくて初乗りの予定は立っていません。
(鐙)

シーカヤックの前でにんまりする私

空き地がまた消える

 事務所のすぐそばで建築工事が行われています。もとは半分が畑で、半分が駐車場として使われていて、無明舎も長らく2台分の駐車場を借用してきました。事務所と10メートルほどしか離れていないので、便利このうえなかったのですが、昨年、大家さんに「家を建てるから」と告げられました。
 建築工事はすぐ行われなかったので、朝夕、畑の野菜や花をたんねんに手入れする大家さんをしばらく目にしていました。が、いよいよ工事が始まったと思ったら、半月ほどでごらんのような光景になりました。ほっとできる空間が、無くなってしまうのはまもなくです。
(七)

コンクリートがいっぱいに縁どる

バンジージャンプに挑戦!!

「道の駅ガイドブック・改訂版」の取材で、月山あさひ博物村のバンジージャンプに挑戦しました。今度の改訂版では、道の駅でできるいろいろな体験をコラムとして取り上げることになったのですが、これもその一つです。いい記事を書くために、体を張って体験することにしました。
 もともとジェットコースターなどの絶叫マシンが大好きな私ですが、バンジージャンプは自分で飛び出して行かなければならないので、いやでも緊張が高まります。足首にハーネスを着けて準備が終わると、普通はすぐにカウントされて「5・4・3・2・1・Go!」で飛び出すのですが、今回は取材。私は撮影対象なので、カメラマンの準備を待たなければなりません。つま先を5センチほど出した状態のまま、撮影準備OKの合図を待つ間は、とてもとても長く感じました。
 OKが出て、いざジャンプ!待っていた間にものすごく恐怖感が高まっていただけに、飛んでいる時の爽快感は人一倍だったのではないかと思います。改訂版のガイドブックにはきっと、飛び出す前のこわばった顔の私の写真も掲載されてしまうことでしょう…。
(柴)

今週のミリオンバンブー

 1年半ほど前から事務所の一番大きい花瓶を独占している植物があります。それは、2本のミリオンバンブーで、昨年5月26日の週刊ニュース(Vol.39)が初登場です。
 先日、事務所を訪れた女性に「大きいですねぇ。私の部屋にあるのは、まだまだ小さいんですよ。どうやったらこんなに成長するんですか?」と質問されました。もちろん、特別なことは何もしていません。言われて初めて「そういえば、ずいぶん伸びたなぁ」と思い、昔の写真と比べてみたわけです。葉っぱの部分が20センチほど伸びています。あるホームページでは「葉っぱ部分の最長成長記録は2メートル」という記述を見つけました。そこまで育つのに、あと何年かかるのでしょうか。
(富)

No.103

ファッキン ブルー フィルム(ヒヨコ舎)
藤森直子

 HPで連載されていた現役SM嬢でかつバイセクシャルの若い女性の日記を単行本化したものである。日記は好きだから本になるとなるべく読むようにしているが、これはいろんな意味で衝撃を受けた、特筆すべき日記本である。SMクラブにくる風変わりな客のことが主要テーマだと思って読みはじめたのだが、お店にくる客よりもこの著者自身の日常生活のほうが数倍面白いことに途中から気付く。何せ彼女自身、SMの客に何の偏見も異常さも認めていないから、いきおい彼らに対する表現は淡白で、愛情にあふれ、ほとんどの愚行は肯定されている。このクールさは何ということなのだろうか。若い女性のものとは思えない、ひどく醒めた人間観察を読んでいると、もしかしてこの著者は架空の存在で、本当は男の、それもかなりしたたかな老作家なのではないか、とまで疑いたくなってくる。これだけ完璧に作品として読める日記がノンフィクションであるわけがない……洋泉社から出たという処女出版が、その後トラブルで2冊目(本書)が出せなくなった経過や、いわくありげな父親が巻末で亡くなったり、彼女の性生活もうまく終焉に向かったり、日常にしてはうまくまとまりすぎている気がしないでもない。でも、これがすべて本当のことだとすれば、事実は小説よりも奇なり、ですごい人が世の中にはいる。

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