Vol.475 09年10月24日 週刊あんばい一本勝負 No.470


打合せに決算にエアロビクス

いやぁ、なんだかあたふたあわただしい1週間だったなあ。珍しいネ、こんなの。週の前半部だけで4つほどの打合せや会議があり、そのひとつひとつがけっこう長く(飲み会付きも)、中身の濃いものばかりだった。会議嫌いにとっては緊張しまくりで、慣れないことは疲れが溜まる。打合せではないが、税理士の先生の「決算報告」もあった。小舎の決算は9月締めである。友人のFさんの定年祝いの飲み会もあった。Fさんは市営バス運転手をめでたく定年退職、近所の居酒屋で2人しんみり語り合ってしまった。
「秋田連続児童殺人事件」という毛色の変わった本も出した。30年以上の出版の仕事をしてきたが、秋田県内の殺人事件のルポを出す、というのは初めての経験である。週末には「山の学校」恒例の「なべっこ遠足」まであった。

なかでも今週の特筆すべき出来事は、週末に突然再開したエアロビクス。もう四半世紀以上断続的に続けているフィットネスだが、山歩きに夢中になって、ここ数年はご無沙汰。でも再開すれば三,四回の参加で身体はエアロビ仕様に戻ってくれる。ありがたい。10月は過労から体調も悪く、おまけに天気も不順で山行はゼロ、そんなこんなで身体のフラストレーションは極限にまでたまっていたのだろう。軽くエアロビで汗を流しただけで身体は喜びにうちふるえている。いやぁ続けて来てよかった。心身が崖っぷちに立たされたとき、いつもこのエアロビに救われてきた。エアロビは困った時の神頼みに似た「私の宗教」である。

決算も終わった。去年より数字はいいが黒字幅は減少、税理士の先生にも「厳しかったですね」といわれてしまった。経費の数字が大きくなったのが原因だが、これには理由がある。来年の年度末でなければ入金にならない大きな仕事をしているための「しかかり」である。経費でお金が出ていくばかりの構造になっているのだ。無明舎は原則、銀行取引をしていない。よく言えば無借金経営である。でもこんな時は本当に困ってしまうのだが、お金は出ていくばかりで1銭も入ってこない。じっと耐えるしかないのだ。ま、愚痴を言ってもしょうがないが。
(あ)

No.470

2011年新聞・テレビ消滅
(文春新書)
佐々木俊尚

 好きだなあ,おれも。メディアの未来に対して書かれた本、となればすぐに買ってしまう。「メディア」といわれるものの主人公はいうまでもなく新聞とテレビである。中に出版はもちろん入っていない。とっくにメディアの「圏外」なのである。そのことに異存はない。どう考えても出版はとっくに「圏外」なのは間違いない。ではこのネット対既存メディアの対決は、どのような速度と規模で、これから地殻変動を誘発していくのか、そのあたりが一番の関心事だが、どれも帯に短しタスキに長し。そのへんになると歯切れが悪い。新聞やテレビが情報や報道の王様として君臨した時代は終わりつつある、という認識は言わずもながだが、もしかするとこうした本よりも、現実現場のほうがずっと先を行っている可能性がある。たとえばネット書店である「アマゾン」が売り出した読書端末機「キンドル」は、日本でも簡単に手に入る。円高で2万5千円を切った値段だ。英語圏で生活する人は「キンドル」を買えば、もう紙の本や新聞をやめてしまう可能性は、かなり高い。キンドルを買ったので、もう紙の英語本や英字新聞を読むということないだろう、とまで断言している著名な日本人もいるほどである。未来メディア論の多くは、あっけなく現実のスピードに追い越されていく。

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