No.95
何度行っても迷う山
[七座山(287m・北秋田市二ツ井)――2015年2月1日]
 今日は県北・二ツ井にある七座山。小さな山だが、そう単純に登れる山ではない。難しいというのではない。冬場は登山道がなくなるので、山頂への道が固定していない。たぶん冬の度にその時の積雪量などで微妙に登り口が変化しているからかもしれない。ルートが確定されていないために雪の状態をみながら、最適ルートを自分で探しだす必要があるのだ。
 七座山は米代川沿いに本当にきれいに7つの峰が連なっている。その一番北の端っこの位置するのが山頂である。ここ数年で3,4度、四季を問わずこの山にチヤレンジしているのだが、なかなか山頂にたどり着けない。低山とは言いながらも一筋縄ではいかない山なのだ。

 今回の山行に備えてSリーダーが去年のうちに山頂までの道をマーキングしてくれていた。その赤テープも残っていたり、取られていたりで、あてにはできなくなる。
 雪山では不測の事態が常態でもある。
 変わらないのは、いつ観ても見事としか言いようのない巨木たちだ。天然秋田杉である。七座山はこの天然秋田杉の宝庫である。他では見ることのできない巨樹たちに見とれているうちに、またしても見事に道に迷ってしまう、というわけだ。

吹雪から一転青空に

山頂付近は岩壁がそそり立つ
 山頂付近には、その山頂を隠すかのように海底岩石を思わせる武骨な岩壁が至る所に顔を出す。今回はこの岩壁の間を縫うように登りながら、どうにか山頂に立つことができた。
 今日は往復コースではなく周回コースなので、山頂で昼は取らず展望台のある山に向かい、そこから階段のあるルートを下山した。お昼はとっくに過ぎているのに、この下山も難航を極めた。階段はスノーシュ―では危険なのでいったんそこで脱ぐ。下り終わるとまたはいて、という繰り返しなのだ。雪山の中でのスノーシューの着脱は言うほど簡単ではない。
 結局5時間近く漂い続け、どうにか麓まで下りてきた。そこでようやくランチタイム。低いくせに、やけにアドヴェンチャー度の高い山だ。
 温泉はきみまち阪入口にある「壱の座温泉」。初めての温泉だ。宿泊もできる、ちょっと穴場感のある新しい温泉施設だった。

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