No.92
「靴初め」は今年も妙見山
[妙見山(258m・秋田市仁別――2015年1月4日)]
 今日も「靴初め」は秋田市の妙見山。市内のザ・ブーンの真向かいに太平山リゾート公園の西側に位置する小さな山だ。40年前にはここにスキー場があったのだが、山頂に御宮(妙見堂)があり、初詣に来る人も少なくない。
 去年もこの時期にこの山に登っている。お正月用の山である。
 高さ150mほどを一気に登るだけなので、夏場なら30分、雪のあるこの時期でも45分もあれば山頂についてしまう。あっという間に山頂に着き、妙見堂で初もうで。下山は違うルートで、道なき道(昔のスキー場跡)をスノーシュ―で一気に下った。これが雪山登山の楽しみだ。
 雪山ハイクは早起きがないので好き。小さな近場の山に限定されるので、早起きの必要がない。雪国以外の方からは「雪山なんて本格的ですね」と驚かれるが、登頂に2時間以上かかる山はほとんどない。楽なハイキングコースがほとんどだ。スパイク長靴にかんじきやスノーシューを履き、防寒完全装備で行く雪上ハイキングはチョー楽しい。雪と積極的に遊ぶ気持ちがなければ雪国では暮らしていけない。というわけで、今日は本格的な雪山ハイクのオープニングでもある。

山頂から太平山の峰々

右の山が妙見山
 山頂で先客と会った。初詣登山客ではなかった。鉄砲を持ったハンターだ。こちらの姿を見かけて、舌打ちするように反対側の森に消えていった。
 なんだか不思議な気分になった。お正月に秋田市内の山の神社で、鉄砲撃ちと雪山ハイカーが、同じエリアに居る。これは異常な世界ではないのか。鉄砲撃ちにとれば「まさかこんなところまで登山者が」という気分なのだろうが、こっちにとれば「遊び場で散弾銃撃つつもり?!」という驚きだ。近隣集落から初詣にも来る山である。わざわざこんなエリアでウサギや鳥を撃つ必要があるのだろうか。すぐそばにはスキー場や温泉がまじかにみえる。
 我々が下山した時間をみはからったかのように、パンパンと乾いた銃声が二発聞こえた。一キロ四方もない小さなエリアで登山者と鉄砲撃ちが趣味を楽しんだ。と言うだけの話なのだが、なんだかかなり「貧しく生活感のある環境」に私たちは生きている。

 温泉は公園内にある「ザ・ブーン」。山頂は寒いので、ここの休憩室でお弁当を広げる。街に人はいないが、こういう場所はいつも高齢者でいっぱいだ。
 その後、家に帰ってSシェフと2人で新年会。事務所2階で恒例のやつだがシェフの料理は純和風、おばんざい風なので、太らないのがありがたい。そういえばお正月のオセチも今回は成功だった。ここ10年、市内の料理屋さんからオセチを買っていたのだが美味いオセチには1度も当たったことがなかった。今回から「和食みなみ」がオセチに初参戦。常連客としては待ってました、という気分。2日間できれいにお重から料理が消えた。なんだか今年は幸先がいい。何かいいことがあるかも。

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