No.323
秋田駒ケ岳・ムーミン谷までが限界だ
[秋田駒ケ岳・1637m・岩手・雫石市――2025年6月28日]
 岩手・国見側からの秋田駒ヶ岳だ。秋田駒という山はないから、表記の標高は男女岳のものを記した。秋田駒ケ岳とは男女岳と男岳(1623)を1本化して名称だ。
 4月に男鹿の新参神社以来なので3か月ぶりの山だ。この間ずっと忙しく仕事優先の日々だったので、トレーニング不足だ。不安がいっぱいで、夜もよく眠られなかった。こんな苦労をしてまで、なぜ山へ行くのか、自分でもよく意味が分からない。
 水は2・5リットル用意していくので、ザックの重さは普通の人のゆうに2倍。これも憂鬱のタネ、汗っかきで水飲み男なのだ。
 今日の参加者はFさんとその仲間2人、こちらは旧モモヒキーズの私とF女子の総勢5名が車2台に分乗しての山行だ。県をまたいでの山行はひさしぶりだ。
 驚いたのは、岩手側・国見の登山口駐車場で、駐車場はおろか路上駐車の車があふれ、車を止める場所に難儀をした。車を止めた路上から登山口まで15分近くを歩かなければならなかったのだ。岩手側の、というか秋田以外の人々の登山熱は尋常ではない。こんな光景を見ると、秋田がいかに過疎地で、人口減少県真っ只中が、思い知らされる。
 金十郎長根までの長い階段上りは1時間20分、そこから尾根だがムーミン谷まで1時間半かかった。まあ後期高齢者グループとしてはこんなペースなのだろう。数年前に同じコースを登った時は、もっと楽々、息もあがらず、足への負担もなく、スイスイ上った記憶があるが、これが現実だ。

ここが登山口

ムーミン谷も混みあっていた
 ムーミン谷で昼食をとり、男岳まではとても無理、と判断して引き返すことにした。このあたりが今の自分の限界点。もう少しトレーニングをしなければ、山中で身体がパンクして、同行者に迷惑をかけてしまう。下山して登山口にある温泉に入り、さっぱりする。
 帰りの車中はドライバーがプロのFさんなので安心なのだが、眠くて眠くて、目を開けているのがきつかった。
 夜は早めに床について朝は10時まで、ほぼ12時間、熟睡した。山に入ると余計なことは何にも考えない。「山の時間」は、肉体的にはきついが、自分には必要な時間だ。

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