No.287
鳥海山麓二ノ滝・「脊柱菅狭窄症」を抱えて滝めぐり
[鳥海山麓二ノ滝(500m・山形・遊佐町―2023年8月24日)]
 月山登山のために酒田に遊びに来ている大阪の友人たちに同行、(月山にはいかないが)鳥海山麓二ノ滝のトレッキングに同行してきた。懸念は「初期の脊柱菅狭窄症」と数週間前に診断された尻横の痛み。普通の暮らしには支障ないが、歩き出すと痛くなり、右足全体がしびれてくる。かまわず歩き続けると30分ほどで痛みは消えるが、しびれは残ったままだ。まだその痛みは去ってはいないが、座して腐っていくよりも、自然の緑と風の中で、健やかに朽ちていきたい、という気分で、ほぼ3カ月ぶりの山行だ。前回も庄内の荒倉山だから、庄内とは相性がいい。
 庄内平野北部の遊佐町にある、「しらい自然館」で大阪から来た友人たちと合流、そのまま鳥海山麓滝巡り開始だ。コースは一ノ滝から二ノ滝、三ノ滝まで登って下りてくる約2時間のコース。この滝をずっと登っていけば鳥海山山頂まで行ける。
 「脊柱管狭窄症」が心配だったが、登り始めてもどこにも痛みは生じない。自分自身が拍子抜けするほど調子がいい。ブナの森の中を2時間、なんの痛痒もなく歩きとおすことができたのはうれしい。まだ山は大丈夫そうだ。
 失敗はカメラが電池切れで使いものにならなかったこと。やはり4カ月近いブランクはこんなところにも現れてしまう。チェックが行き届かないのだ。だから今回の添付写真は2009年11月に、同じ2ノ滝登山をした時のものを使っていることをお詫びしたい。

ここでランチ

ブナの山道が心地いい
 しらい自然館に泊まる大阪組と別れて、ひとり遊佐町の日帰り温泉「湯楽里」へ。
 そこから酒田市の常宿「リッツ&ガーデン」へ。震災以降、ホテルのレストランは休業状態なので、夜の酒田市へ繰り出すが、お盆休みと重なっているのか、ほとんどの店のネオンがともっていない。さらにホテル側に言わせると「タクシーをつかまえるのが至難の業」とのことで、飲食する前に「タクシーは呼べますか」と確認してから入る必要がある。何ともすさまじい世の中になったものだ。
 腰痛の状態を確認するためのハイキングだったが、幸運にも痛みはまったく感じなかった。神様はもう少し猶予を与えてくれたようだ。もしこのまま脊柱管狭窄症がひどくなるようだと、山には登れなくなる。その時は躊躇なく「手術」を選択するつもりだ。歩けなくて何の人生かな、と心から思っているからだ。まずは一安心の庄内滝めぐりの旅でした。

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