No.284
保呂羽山・オカリナと雪割草に癒されて
[保呂羽山(438m・横手市大森―2023年3月18日)]
 夜中にちょっと雨が降ったようで朝まだき道路が黒々と濡れていた。今日は晴れの予想で、Sリーダーの友人で「保呂羽山の雪割草」の写真を撮りたい、という同年輩のNさんも一緒、三人の山行だ。
 前回の高尾山で「かんじき」の履き方を再学習、少しはましに履けるようになったし、スパッツの付け方もスムースにできるようになった。かんじきもスパッツもほとんどこれまでは着脱が面倒で意識的にパスしてきたものだ。でも去年から今年かけて雪山になかなか行けない。雪がなければ使えない道具類をその雪の間に「自家薬籠中」のものにしておかないと必要になった時に使いこなせない。今日の山里にはまったく雪がない。これだとツボ足でもいけるかもしれない。と少年自然の家前の登山口に到着したら、なんと山にはかなりの雪があるではないか。

神社でオカリナ演奏

カスミソウが咲いていた
 思ったよりも雪が多く、何度もかんじきを履き替える難易度の高い山行になった。ほとんど履くことのないかんじきの着脱が今日だけでだいぶうまくなったのは思わぬ成果だ。
 ジャスト2時間かかってようやく波宇志別神社まで。少年自然の家から駐車場のある登山口までが長い。かんじきをはいていると平坦な道が長く感じてしまうのだ。
 神社でランチをとり、ここで思わぬプレゼントがあった。初めてこの山で一緒したNさんはオカリナの名手で、神社前で「ふるさと」や「県民歌」などをオカリナで披露してくれたのだ。名曲「ふるさとの」の作詞家・高野辰之は実は秋田県民歌の詞の補筆もしていることを知る人は少ない。いやぁ山の上で聴くオカリナの音色というのは、しっかりと心にしみてくる。
 カスミソウ(雪割草)はまだ花を開いていなかったがその可憐さに変わりはない。山頂直下の南側斜面には明日にでも満開になりそうなつぼみの群落が息をひそめていた。

 温泉は大内町にある「ぽぽろっこ」。脱衣所で脱衣かごをとろうとしたら、「おれのだっ」と横からやせこけたジジィが荒い言葉を投げかけてきた。同じようなことは何度か経験したが、こうした温泉場では品のない下世話なオヤジの数が巷よりも多くなる傾向があるようだ。
「筋肉が落ちて体重が減る一方だ」とSリーダーは嘆いていた。こちらはどんなに節食しても年々ブクブク脂肪が増えていくばかり。うらやましいほどだ。

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