No.282
男鹿真山・靴選びが最大の難関だ
[真山(567m・男鹿市――2023年1月13日)]
 朝から雨だが週末はもっと天気が悪くなる予想なので、金曜日の今日の山行になった。Sリーダーと二人だけだが、今年初めての山行なので緊張する。一番の問題は山にはいていく「靴」をどうするかだ。山や里の雪の具合で、登山靴か、それともスパイク長靴か、はたまたカンジキ(スノーシューも)専用冬用長靴にするか。スパイク長靴は最も便利な冬山のツールだが、実は金具がついているのでスノーシューとの相性が悪い。かんじきをはくなら長靴がいい。けっきょく「山の雪はたいしたことがない」という結論に達して、登山靴に軽アイゼン、カンジキは持参で行くことになった。登山口だけは石段が続くので軽アイゼンなしで登り、あとは山頂まで軽アイゼンを付けて登ることにした。長くつではないので、念のためスパッツも装着。スパッツは足が蒸れるのでよほどのことがないと装着しないのだが、雪山にはやはり必需品だ。登り始めるといきなり「クマ注意」の貼り紙。男鹿はクマのいない山なのだが、最近、クマのフンらしきものが発見されたようで、注意書きにはその日時まで特定されている。やはり本当に男鹿にもクマがいるようだ。

 朝から雨模様だったが、登山開始時には雲がとれ、少し風があったが曇天の山日和になった。1カ月ぶりの山で体力不足が心配だったが、無事往復3時間半を、大量の汗をかきながら、どうにか歩き続けることができた。(翌日も筋肉痛がなく、心地よい目覚め)。仕事が忙しく、いろいろストレスで胃が痛くなる毎日だが、やっぱり山はいい。すべての雑事が汗とともに流れ落ちていく。毎週のように近くの山を歩き、自然と触れ合う喜びに勝るものはない。山行できない期間をできるだけ短くするのが、今年の課題だ。

登山口にクマ注意のチラシ

雪の中の首のない仏像

 山腹途中で「首のない仏像」とご対面。明治維新の廃仏毀釈で、王政復古の時代が到来、無残にも仏教由来のものはこのような形で迫害され、首をはねられてしまった。それが当時のまま、この山には何体か残っている。ふだんは周辺の景色に同化(風化)して通り過ぎてしまうのだが、雪がちょうどいい具合に周りの景色を消してくれ、首のない仏像がすっきりと浮かび上がっていたので、強く印象に残った。

 温泉は「温浴ランド ユッコ」。この時期なのにけっこう汗をかいたので、温泉はもうあるだけでうれしい。今年に入って初めて丁寧に全身を磨くように洗って、気分一新、というところだ。

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