No.275
前岳・トレーニングのつもりが青息吐息
[太平山前岳(773m・秋田市――2022年7月24日)]
 ひとり前岳登山である。低山用のザック(20リットル)と靴底の柔らかいこれも低山用の靴も今日初めて使うものだ。いや靴下もニューだった。これに卸したてのカメラだから、もう心はウキウキだったのだが、夏の山は低山とはいえ侮れない。今日も8時前に登山口駐車場に入れた。やはり夏の間の低山は花もないし、暑いし、他の高山へみんな移動しているのかもしれない。ここはやはり冬の、それもトレーニング用の山として重宝されているだけなのかも知れない。
 登り始めは快調だった。なにせみんなニューだ。気分がいい。そう厚くもない曇り空だし、人は少ない。チャリンチャリン前や後ろでクマ除けの音に煩わされることもない。最初の20分は急峻な坂を上ると、あとの20分は比較的平らな登山道にひと息つきつつ、そこからはずっと登りが続く、といういつもの金山滝コースだ。
 人と会わないのがめっけものだったが、結局は前回と同じく山頂まで2時間近くかかってしまった。A長老がよく言う「知らぬ間に山が高くなっていた」感じだ。前回よりも2キロ体重を落としたのにこの結果は何とも納得できない。水は1・5リットル持ったが、すべて飲み干した。やはり暑さにはめっぽう弱い。夏山はその天候だけで、いつもより3割り増しほどの疲労感がある。

低山用ニューの靴

山頂で自撮り
 まるでいいところのない一人登山だったが、体力が落ちているのは間違いない。今回は珍しく「毎日太平山」のO先生とは会わなかった。日曜はやっぱりO先生でも休むのかな。
 とにかく前岳はやっぱりキツイ。ここをスイスイ登れるようになれば言うことがない。秋冬の素晴らしい山行を可能にするためにも、この真夏の前岳を「修行」だと思ってやり抜くしかない。

 温泉は秋田温泉プラザ。入浴料は680円で、いくたびに値上げしている印象だが、シャワーの水は豊富だし、湯量も湯質も申し分ない。
 7時半から山に登って、温泉に入って、家に帰ってきたのが12時半だから、こんな近場にクマのいる大自然があることに、あらためて感謝。

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