No.244
レインウエアーを忘れる大失態
[姫神山・大仙市神宮寺・387m 2021年4月25日]
 このコーナーには書いていないが、ここ数カ月、県内の「山城」を訪ね歩いている。脇本城、檜山城、唐松城に角館城……とヒマを見ては中世の武将たちの館跡巡りだ。先日(4月21日)はずっと行きたかった湯沢城址を歩いてきた。市役所のある場所(ここには昔、私の卒業した小学校があった)から山に入り、その山を一つ越えて湯沢高校に出るコースだ。ちょうど桜が満開で、本丸近くに若干雪が残っていたが、それもご愛敬だ。ひとり山の中を中世の武将たちの影を求めて彷徨というも爽快な気分だ。あまり気分がよかったので近くにある稲川町の稲庭城へ移動。ロープウエイや売店のオープンは24日からとのことで閉まっていたが、いい機会なので急坂をエッチラオッチラ自分の足で標高350メートルまでお城まで登ってきた。この日、2つの城跡で歩いた距離は1万5千メートル、けっこう汗もかいた。このままコロナ禍が続けば、山城ウォーキングに夢中になりそうな自分が怖い。

 そんなわけで今日は姫神公園から姫神山に登る、本当の「登山」だ。でも登る前に、この西山麓にある「副川神社跡」を訪ねた。延喜式の式内社でもあったこの神社は、18世紀に突然、八郎潟にある高岳山に移されたもの。なるほど風格のあるりっぱな雰囲気が今も伝わってくるロケーションだ。

これが本家本元の「副川神社」跡。

コシアブラに群がる欲深い人たち
 山に登り始めると、すぐに雨が降ってきた。天気予報はあさがた雨であとは薄曇りだったのに。それはしょうがないのだが、大失態をしてしまった。これまで何百回も山行しているが雨合羽(レインウエアー)を忘れたことはない。ところが今日は油断した。車の中に置いてきてしまったのだ。幸いなことにSシェフから傘やウインドブレーカーを借、難を逃れたが猛省だ。雨が激しくなったので、山頂はあきらめ降りてきた。下山後は姫神公園内の施設の軒先でランチ、時間が余ったので協和町の唐松城を見学に寄った。初めてではないが正直なところ、この中世の館にはガッカリしてしまった。パンフレットひとつ、まともな表示板ひとつないのだから呆れる。能舞台だけが、なぜここに主役のようにつくられたのか、その理由もわかって興ざめだ。歴史を観光地にするには、それなりの覚悟や調査が必要だ。

 温泉は「嶽の湯」。ここの露天風呂がいい。広くて外の風が直接吹き寄せてくる。今日は青空の中、桜吹雪が舞い散る中の入浴となった。いやあ気持ちいい。

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