No2
贅沢お昼と、お気に入り温泉
[栗駒山・秣岳縦走―1627m・1424m(一関市・東成瀬) 2012年10月10日(水)]
 2日前に登ったばかりの秣に今度は栗駒側からアタックすることに。モモヒキーズの仲間たち8名の山歩き。朝5時、御所野の集合場所出発。5時はいくらなんでも早すぎると思うのだが、秋の山の日暮は早いから用心のためだそうだ。週日の山行というのも、この時期は栗駒の紅葉を観るためものすごい観光客が集まるため週末を避けたのだ。天候はあいにくの曇り。風が強そうだ。
 須川温泉口を登りはじめる前に車2台のうち1台を下山口の須川湖側においてくる。前回のおにぎりに続きストックを忘れたことに気がついた。車にではなく、準備の段階で用意していなかった。登り慣れた山で、連日の登山なのですっかり油断してしまった。反省。
 登山口は1100mで頂上までは526m、距離にして3・6kだが、今回は天満尾根を越えた秣岳までの縦走なので、標高1550mの分岐から秣岳の歩道へ。あえて風の強い栗駒山頂は敬遠した。ここから秣岳頂上まで3・7k、けっこう歩きごたえがある。風が強いのでまたしても昼飯場所の確保に難儀するが、モモヒキーズの山行は、シェフと呼ばれるSさんがいるので昼御飯もにぎやかだ。Sさんはみんなのためにフライパンと黒毛和牛持参で、得意の能代うどんまでふるまってくれた。いつものことだが贅沢なお昼になった。

紅葉の美しさにボー然

山頂の著者
 紅葉を堪能して須川湖口に下山したのは、登りはじめてから6時間後。健脚の2名が走り下りて須川温泉側に停めていた車をピックアップ。今度こそ温泉は設備の整った栗駒山荘、と行き込んだのだが、週日にもかかわらず満杯、駐車場に車が入れないのだから論外さ。やむなく少し離れているが皆瀬村「さわらび温泉」へ。ここは大成功だった。山奥にあるとは思えないほど建物も浴場もシンプルでセンスがいい。久しぶりに気持ちのいい大人の垢ぬけた温泉だった。これまで県内各地で入った温泉の中でもベスト3に入る好印象。これだけ上品に贅を凝らした作りなので、てっきり町営と思ったら、なんと「カンポの宿」。モモヒキーズのメンバー男性は2名とも実は1級建築士、彼ら専門家の目にも「なかなかやるじゃないか、この温泉」と映ったようだ。露天風呂も気品あふれる木造りで、素晴らしかった。なんだか山よりも温泉に感動した1日だったが、家に帰ってから身体から微妙な異臭が漂っている。あの憎きカメムシの匂いだ。そうか、あの露天風呂でカメムシと混浴していたのか。美しいバラにはとげがある。              
 今夏の猛暑のせいか紅葉は遅い。10月に入ってもう2度も山に入っているが里も山中も紅葉はまったくダメ。山行の車中でも紅葉の話題はこの時期の定番だが、みんな嘆息ばかり。ところで先日テレビで「紅葉(こうよう)狩り」と言っていたが、これって誤用じゃないの?「紅葉」と書いて「もみじ」と読むんじゃないの。「もみじ狩り」ならわかるけど。だから「もみじのような手」っていうのもヘンだよね。紅葉のような手ってどんな手?「カエデのような手」じゃないの。楓の語源は「カエルの手」だし……。

backnumber
●No.1 草紅葉の海で、なぜかパエリア

Topへ