No.186
昔より1時間余計にかかって山頂到達
[森吉山(北秋田市・1454m・2018年11月11日)]
 森吉山に登るのは何年ぶりだろうか。花の2百名山でもあり、大きな山域としてはそのすべてが秋田県内に属しているという珍しい山だ。標高もそれなりにあり、豊かな大自然に囲繞された懐の深い山域でもある。やはり秋田市からの遠さ、交通の便がネックなのかもしれないが、国土開発によって自然破壊された阿仁スキー場の傷跡がトラウマのように県民感情の底にはあるのかもしれない。
 昔はコメツガ山荘のある登山口から2時間ちょっとで登ったような記憶があるが、今はゆっくりのんびり3時間半ほどかかってしまう。まあこんなもんだろう。
 それにしてもこれだけ人口に膾炙した有名な山なのに、日曜日の好天というのに登山客はまばらだ。花の時期だけがにぎわっているということなのだろうか。
 登山道はゴロゴロの石がむき出しで歩きにくい。1時間半ほどで一ノ腰のピークにたつ。ここから1時間で阿仁の避難小屋到着。ここまですでに2時間半が経過している。小屋から山頂までは小1時間。風が強くてとてもランチをとれるような雰囲気ではない。避難小屋まで下りて、そこでランチ。ガスコンロを忘れてくるという失態を犯してしまったが、Sシェフのコンロを借りてインスタントラーメン。
 歩きだせば暑くなるが、小休止をすると身体はすぐに冷え込む。こんな季節になったのだ。アウターの着脱をこまめにしていくしかない。

山頂にて

スキー場跡の寂しい道
 帰りは一ノ腰の登り返しが嫌なので、少し遠回りになるが迂回道を降りる。クマが怖いので最近はずっと笛を慣らし、鈴もつけっぱなしだ。下山は約2時間半。けっこうハードな往復6時間である。登りに使った手袋は汗でグショグショ、もう手袋のスペアーは絶対に必要な季節に入ってしまった。濡れた手袋ほど気持ちの悪いものはない。
 靴は2年前に東京の登山靴専門メーカー「ゴロー」で作ったもの。だいぶ足になじんできたが、いかんせんソール(靴底)は市販品の安物なので歩いていると足裏が痛い。薄くて柔らかいのだ。ソールにお金をかけるべきなのに外面ばかり気にしてこの体たらくだ。
 温泉は森吉町の「クウィンス森吉」。秋田内陸線の「阿仁前田駅」の駅舎施設として温泉がある。源泉かけ流しの露天風呂がうれしい。

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