No.177
登山道のないヤブ山に苦戦!
[水沢山(八峰町・822m・2018年4月22日)]
 水沢山は八峰町峰浜地区にある800m峰もあるりっぱな山だが、今回のコースに登山道はない。登山道のない800m峰に登るというのも無茶な話だが、まあたいしたことはないだろう、と高をくくって登りはじめた。のだが途端、後悔した。
 30度近い急斜面でヤブを漕ぎながら延々と2時間登り続けても山頂にたどり着かない。ストックなぞなんの役に立たない、とんでもない山だった。登山道がないのだからだれの責任でもない。こんなコースを選んだ自分の責任なのだが、ちゃんと山頂まで登りきるには4時間はゆうにかかるだろう。
 途中の小ピークでランチ。空は青く、疲れもピークで、おにぎりを食べた途端、眠くなり、横になったままスヤスヤ寝てしまった。
 もうこれ以上は無理ということで、全員一致でここの地点で下山を決めた。
 その下山も一筋縄ではいかなかった。登山道がない道は下山のほうがきついのだ。メガネが汗で曇り、何度も転倒し、タラノ木の棘に悩まされ、足に痙攣が来て、それでも容赦なく急坂が延々と続いた。一呼吸入れる、リラックスできる空間がまったくないのが辛い。

遠くの双耳峰が水沢山

山頂の見える場所でランチ
 山歩きを始めたころのあの体力がない、あの苦しい思いがよみがえってきた。昔は山に登るたびに、もう山なんてやめようとばかり思っていた。日々の筋トレをさぼっていたツケだから、自分自身を責めるしかない。毎日の散歩で、ある程度の運動はしているのだが、基本問題は解けても応用問題がまるで解けない中学生のような、打ちひしがれた気分になった。こんなに打ちのめされたのは何年ぶりだろうか。下山途中、「もう山歩きをやめたい」と何度も思ったほどだ。いたるところにイワウチワの群生があったが、気分はそれを愛でる余裕もなくひたすら足の痙攣を抑えるのに必死だった。
 登るのと同じ時間がかかって、ビリッケツでようやく下山。満足に登山靴が脱げないほど疲労がひどかった。

 下山後は、一緒に登った峰浜に家のあるY女子の農園や養蜂を見学。生まれて初めてキウイの木を見た。えっこんな木になるの、というぐらい驚いてしまった。温泉は「あきた白神温泉」。確か前に一度来たことがあった。清潔で明るいいい温泉だ。家に帰ると、夜はカミさんの妹が来秋。千秋公園の花見を兼ね中華料理屋で食事。歩いて家まで帰ったが、水沢山の影響で両足が痙攣して歩くのもやっとだった。

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