No.160
春の山は花の山
[高館山(274m・鶴岡市大山――2017年4月2日)]
 先週も鳥海山麓にある八幡地区の「隠れ山」と呼ばれる山に登った。雪山である。地図にも山名がないので、このコーナーには登場させなかった。山から下りて登山口にある蕎麦屋に入って1500円もする全粉粒の蕎麦を食べたが、それがどうした、という感じ。温泉は八森温泉「ゆりんこ」。いい温泉だったが温度がぬるい。身体が温まらないので何十年ぶりかにサウナに入って体を温めた。山に関しての印象は薄いが、蕎麦とサウナという印象深い出来事があった。
 今日は鶴岡市にある高館山。もう何度も登っているが、ずっと雪山ばかりだったので、雪のない春の山は新鮮だった。庄内の春は秋田より早い。山に雪は一片も見当たらず、春の花が今を盛りと咲き誇っていた。お隣のある八森山(229m)から登り始め、高館山まで縦断。ほぼ高館山を一周するコース。
 戦国時代、大宝寺氏の居城として築城された尾浦城のあった場所で、低山なのに驚くほど植生が多く、林野庁の「森林浴の森100選」に選ばれているほどだ。

電波塔のある高館山

コテング(蝙蝠)の越冬用巣(人工)
 登りはじめるといきなり春の花が迎えてくれる。その花の種類は高舘山へ到着するまで途切れることなく続く。マンサク、キブシ、ヒメアオキ、イワウチワにショウジョウバカマ、オーレン街道があればイチリンソウはいたるところに。なかでも登山客たちのお目当ては「ミスミソウ」だ。いたるところで「ミスミソウ、見ました?」とあいさつ代わりの声がかかる。恥ずかしながらミスミソウ、初めて聞く花の名前だ。どんな花何だろうと興味津々だったが、なんだ「雪割草」ではないか。雪割草というのが俗名で実は正式和名はミスミソウというのだそうだ。知らなかった。
 山頂までは約2時間。下山に1時間で、合計3時間の花街道を楽しんだ。
 温泉は道の駅「庄内みかわ」にある「なの花温泉田田」。先週同様、ここの温泉もちょっとぬるい。山形県人はぬるめの温泉が好きなのだろうか。

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