No.156
忙しさの中の息抜きは雪中行軍
[大滝山(206m・秋田市――2017年2月12日)]
 恒例の大滝山スノーハイク。去年はほとんど雪がなく、雪がないと何ともつまらない公園だが、逆に雪が多いと幻想的で静寂な白い大自然を満喫できる。雪のない季節はクマが多くヒルやアブ天国であまり近づきたくない場所だから、雪がこの山の魅力なのだ。
 今年は雪が多い。というかここ数日で一挙に降り積もった。新雪なのに湿りっ気たっぷり、足が重い。ラッセルを交代しながら前に進むのだが、スノーシューを履いて一人100メートルが限度だ。さして沈み込まなくても新雪のラッセルというのは疲れるものだ。
 冬場はいつもの30リットル・ザックから小ぶりのハイキング用リュックに替える。水の量が少ないし、ガスバーナーも寒さのために使えない。よって荷物が少なくなるからだ。冬場は長靴も履かない。スノーシューとスパイク長靴は相性が悪い。スノーシューのときはできるだけ登山靴を履くようにしている。スパッツも必需品。それとカイロだ。これは体を温めるためではなく、デジカメのバッテリー切れ予防と、飲料水が凍らないようペットボトルにはりつけるため。ランチはもっぱらジャーに詰め込んだ「おかゆ」で、食べる時に温かいので食欲がわく。このジャーにもカイロを張り付けている。カイロは体を温めるものではない。今回は小さなポットに熱い甘酒も。美味しかった。

こんな林の中を進む

四阿でランチ
 公園の中心にある用水路をぐるりと一周、約4時間のコースで、けっこう足に来た。雪が重いからだろう。なんだか1000メートル級の山に登ったくらいの疲労度である。
 今年にはいってから仕事が異常事態。ひと月に10本近い原稿が入り、あたふたする毎日で、そのストレスも半端ない。両肩下の胸の上がかゆい。帯状疱疹の前触ではないだろうか。不安だ。
 こうした鬱屈の日々を、雪山ハイキングは一時とはいえ吹き飛ばしてくれる。白一色の山中は余計なことを考えずに済む別世界なのだ。スノーハイキングの喜びを知らなければ、とっくに鬱的な世界におぼれていたかもしれない、と時々思ってしまうほど、毎週のように雪山に通っている。この欄にはあえて書いてはいないのだが、今年に入って動物園のある大森山や教養大学と飛行場のある中央公園にもなんどかスノーハイクに出かけているほどだ。               
 温泉は秋田市の「りらっくす」。ここの露天風呂はけっこう開放的で好きだ。露天風呂にだけ入って上がってしまったこともあるほどだ。

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