No.143
一陣の風は一服の水に等しい
[寒風山(354m・男鹿市――2016年8月11日)]
 今日は「山の日」。といっても山行の予定はなしだった。
 昨夜、Sシェフとの二人呑み会で、「山の日なのにどこにも行かないのはヘンではないか」という至極まっとうな意見が出て、寒風山に登ることに急きょ決定した。
 まだ酒が少し残っている。
 今日の新聞はどこも「山の日」用の一面広告。うちも遅ればせながら中日新聞(東京新聞)に38広告。中日新聞に広告を打つのは初めてだが、もともとこの新聞社は山岳スポーツに強い。登山愛好者が読者に多いメディアだ。
 それはともかく暑さは大丈夫だろうか。今日も里は35度を超える猛暑だ。暑さだけが心配だ。

 寒風山山頂のある妻恋峠までは車で行ける。その駐車場から登り始め姫ケ岳、蛇越長根分岐、鬼の隠れ里、板場の台を回り、ようやく最後に寒風山登山口にたどり着く。ここまでが2時間。ここから20分で山頂だ。第一火口口と第2火口口の外輪を1周して帰ってくるコースで、実は初めて経験するコースだ。山頂はパラグライダーのメッカで、空には色とりどりの翼が舞っていた。登山客よりも車で山頂までくる観光客のほうが多いが、名前通り風があって快適な山行だった。一陣の風は一服の水に匹敵する。

パラグライダーと登山者が溶け合う山

弁当には野菜が必要と痛感
 と、暑さに関わらず調子はよかったのだが山中でサイフを落としてしまった。こんな時のためにサイフには5千円ほどの現金、カード類は持たず、山岳保険と免許書コピーしか入っていない。小さな山用サイフで金は惜しくないが、不手際をしてしまった自分に無性に腹が立った。ズボンのポケット入れていたものを歩くときに違和感があり胸ポケットに移した。その時に落としたようだ。

 温泉は天王にある「天然温泉くらら」。ものすごい混雑で駐車場に車を止めるのも大変だった。といっても温泉は普通で特徴のない、いつも混んでるだけの温泉だ。

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