86. 2018年12月8日 読解
 昨夜のタモリ倶楽部(テレビ番組)が面白かった。大学入試の現代文読解問題を、その文章を書いた作者が解くという企画だ。私もこの現代文の読解問題には苦労した経験がある。例えば「この文章の〇〇の箇所はどういう意図で書かれていますか」や「〇〇の時の作者の心情を述べよ」などの問いに、明確な答えなどあるはずないだろ!そんなもの書いた本人にしかわからないだろ!などと元も子もないツッコミを入れながら問題を解いていた。
 番組は作者と現役大学生の対戦形式で行われ、結果から言うと大学生の圧倒的勝利。作者は問題の半分も正解できなかった。最後に問題を作った大学の先生が解説をしながら答え合わせをする。当然、作者はその解説を聞きながら、「私はそういう意図でこの文章を書いたのではない」と反論する。しかし、先生側も頑として譲らず、という展開が繰り広げられるところがこの企画のミソだ。極論を言えば文章の読解など、個々人の受け取り方の自由ということになるが、それだと入試問題としては成立しない。
 これを見ていて何かに似ているなと思ったのが、カラオケの採点番組だ。カラオケで歌手本人が自分の歌を歌っているのに満点をとることができない、というあれとよく似ている。
(M)