信号待ちでとまっていると、隣の車線にパトカーが入ってきて、私の前にとまっていた車に声をかけた。なにか違反でもしたのだろうかとみていると、警官が私のほうにやってきて窓をあけるように促した。「なんですか」と聞くと、数十メートル後ろの信号機のない横断歩道で渡ろうとしている歩行者がいたのにも関わらず、一時停止せず通行したとして、私の前の車を違反でとめたが、すぐ後ろを走っていたあなたもとめないと不公平になるので切符を切りますとのこと。全くひどい話だ。「それじゃあ、私の後ろにいる車もその後ろにいる車も違反ですよね?」と聞くと、「そこまで後ろは関係ない」とまるで理屈が通らない支離滅裂な返答。即座にこれは話にならないと諦めた。加えてこの日は運悪く交通違反取締強化月間の初日だった。躍起になって点数を稼ごうとしている彼等には何を言っても通じない。運が悪かったと諦めるしかない。違反書類作成の手続きをしているあいだ中ずっと、やたらフレンドリーに話かけてくる警官に対して、ニコリともせず、目線も合わせなかったのがささやかな抵抗だ。その日のうちに罰金を払いにいったのだが、銀行で順番を待っている今、再度わなわなと怒りが込み上げてきてコレを書いている。
(M)