今年の夏は暑かった。今まで経験したことがないほど。残暑も厳しく、10月になっても半袖をしまえなかった。天気予報は「今年は暖冬」と繰り返しアナウンスしていた。天気予報のいうとおり、11月まではその言葉を信じていた。過ごしやすい冬になるのではないかと。12月1日、冬は突然やってきた。前日まであまり寒くなかったので、羽毛布団をかけずに寝ていた。朝、寒くて目が覚めた。カーテンをあけると一面の銀世界。「暖冬」に心躍らせていたが、いつも通りの冬じゃないか。そういえばここ1週間太陽も見ていない。日照時間が日本一短い秋田。来年の春まで太陽はほとんど顔をださない。曰く、灰色の街。思い返すと、去年もちょうど12月1日に雪が積もった。記録的大寒波が２回きた。寒い寒い冬だった。「暖冬」という言葉に淡い期待を抱いていたが、もろくもその期待は崩れ去った。今年もいつも通りの冬がやってきた。