フリージア
NO.1フリージアなんて知らない
<2014年4月15日>
 シャチョーから突然、「花を買ってきて」と言われた。その花をモチーフに身辺雑記風のコラムを書け、というのだ。これまでの人生で花屋に行ったのは数えるほど。母の日に カーネーションすら買った覚えもない。

 4月初旬、昨日までの春らしい陽気は影を潜め、外は雪がちらついていた。
近所の花屋に入り、店内を見渡す。色とりどりの美しい花が並んでいた。こういう時は迷っていても埒があかない。直感で選ぶことにした。外は雪、よしッ白い花だ。あまり派手な自己主張もせず、ひっそりとディスプレーのはずれに飾られていた白い花を二輪、300円で購入した。

 舎に帰り、飾ってみようとしたのだが、これがまた難しい。わずか二輪の花を活けるのに、どんな花瓶がふさわしいのか。舎内にある花瓶の種類も限られている。あれこれ花瓶を引っ張り出して試行錯誤。見かねたシャチョーが「これがいいんじゃないか」とビニール製のモダンな花瓶を差し出してくれた。

 花は「フリージア」。知らなかった。アヤメ科で和名は浅黄水仙や香雪蘭。気になる花言葉は色によって異なるのだが、今回の白は「あどけなさ」。期せずしてぴったりの花を選んでしまったようだ。開花時期は3月〜4月で、白色のフリージアは甘い強い香りが特徴だというが、二輪300円の白い花はちっとも香りがひろがらない。

 白い花を仕事場に活ける。これが私の初仕事になりました。4月から新入社員として働いているのですが、これからは月に3,4度、自腹を切って花を買いに行き、その花をモチーフに身辺雑記風のコラムを書いていく予定です。ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。(M)

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