2025/09/11

 秋風が恋しくなっています。今週(9月8日から)の後半は少しは涼しくなりそうです。それにしても、新米の価格が高止りで、それでもかなりの需要があるというのには、改めて 日本人は米食の人種であることを認識させられます。5キロ8,000円の新米が売切れというのですから。
 今年の夏は、戦後80年ということで多くの報道があり、出版物も多く出たように感じます。戦争を体験した世代が少なくなり、その記憶の継承が課題とされることが多く語られました。そして、かつての戦争への被害意識とともに、加害の側面も今年は多く語られたように感じます。戦後80年の間に、米国等が行った朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク戦争等に日本も加担していたのでは?という論調まで出ています。今後、検証し、一考すべきかも知れません。

●中小企業診断士2次試験における事例Wの計算問題の攻略法。近年の出題傾向を徹底分析、本質理解と確実な計算力をもたらすマニュアル集。早坂健治・吉田晴香著「中企業診断士2次試験 事例W ハイスコアマスター−計算力で勝ち抜け!80点超えを目指す実践問題集」3,500円 リーブル出版は、事例Wの攻略が、得点の差がつきやすく、試験全体の合否を決定的に左右すると言います。ISBN978-4-86338-450-7

●アメリカ大統領フランクリン・ルーズベルト、ソビエト連邦・首相ヨシフ・スターリン、大英帝国首相、ウィンストン・チャーチル等の戦勝国首脳同士の会議や米国の核開発の動向なども描き、原爆投下までを戯曲化。五十嵐勉著「原爆戯曲三部作・ヒロシマ裁判」2,000円 アジア文化社は、<核の信託−原爆をだれ手にゆだねるか?>、<ポツダム原爆投下命令>、<ヒロシマ裁判>の三部構成。加害・被害側の双方を描き、大量殺戮と戦争犯罪と未来に対する罪を裁きます。 ISBN978-4-907958-53-4

●「ホームレスの存在こそが、もう一つの世界の始まる地点なのだ」。2003年から都内の公園でテント生活を始め、公園暮らし20年。2005年からブログで発信もしている、小川てつオ著「ホームレス文化」2,400円 キョートット出版は、隣人たちと織りなす生活を綴ります。差別とカミングアウト、めぐる食べ物、襲撃×対話、今ここにある暴力等。ISBN978-4-9902637-8-2

●柴田翔、池田理代、筒井康隆、黒柳徹子など1960年代から2010年代に作品が刊行された作家70人の証言をもとに「本よみうり堂」の記者が綴る文学の記録。読売新聞文化部『本よみうり堂』編「キリンが文学を聞いたら」1,800円 書肆侃侃房は、25年前に始まり、毎週日曜の読売朝刊に掲載される「本を愛する人たち」で作るページ。文学的な出来事やベストセラーにまつわるエピソードから、忘れられない小さな話まで。作家や漫画家はどんなことを考え、感じていたのか?ISBN978-4-86385-688-2

●700の島があるという瀬戸内海。その一つ笠岡市沖にある白石島に伝わり、消滅寸前の「風流踊(ふりゅうおどり)」を甦らせた一高校生たちの感動の物語。山本慎一著「島の宝を守る−白石踊800年の伝統を受け継ぐ若者たち」1,200円 吉備人出版は、高齢化と人口減少が進み、多くの島民が対岸の笠岡市に移り、そこで踊りを絶やすまいと、笠岡踊会笠岡支部をつくって公民館で練習教室をやっていました。興味を持った笠岡市の高校二年生が、新聞社に働きかけ、発表会で訴え、一人また一人と仲間が増えて、踊りを復活させた話です。ISBN978-4-86069-767-9

●急激に進むデジタル化。その裏で起こっていることとは?DX社会の光と影に焦点を当てたドキュメント。共同通信社デジタル弱者取材班著「取り残されるデジタル弱者」1,600円 木星舎は、人に優しいDX社会を目指すために。戸惑う高齢者・障害者、だまされる消費者、翻弄される教師・生徒、不完全なシステム、IT技術は転ばぬ先の杖になるか、世界はどうなっているか、など。ISBN978-4-909317-46-9

●江戸後期、世界で初めて全身麻酔薬を開発し、外科手術を成功させた華岡青洲。しかし輝かしい業績の蔭には、予想もしてなかった数多くの失敗や挫折があり、それにどう向合い、いかに乗り越えたかを丹念に描き出します。松木明知著「華岡青洲の『誤算』−その史実と背景」3,500円 弘前大学出版会は、光の部分だけでなく、影の部分に焦点を当てることで、その人物の真の姿を浮き彫りにします。ISBN978-4-910425-22-1

●鎌倉時代/埼玉・入間地方の毛呂山町を治めた名門武士団を掘り起こします。内野勝裕著「毛呂季光(もろすえみつ)頼朝に仕えた名門一族八百年の軌跡」1,800円 まつやま書房は、鎌倉時代から戦国、江戸末期まで、吾妻鑑をはじめ、多くの史書から毛呂氏に関する痕跡を探り当て、その軌跡を記します。ISBN978-4-89623-227-1

●2021年7月に中国共産党と国務院が発表した、小中学生の宿題と学習塾の負担を軽減することを目的とした教育改革=「双減政策(シュワンジエンせいさく)」について中国を代表する教育家の論考です。朱永新(シュ・ヨンシン)著、三友陽子訳「教育の引き算」3,500円 グローバル科学文化出版は、その詳細、そして中国の教育現場が直面する諸問題や、家庭・学校・社会がどのような理由から、またどのような方法で、子供と保護者の教育に関する負担を減らすべきかについて検討します。これは中国の基礎教育における改革と再構築の新たな出発点となるそうです。10月初初旬刊。ISBN978-4-86516-080-2


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