2010/03/08

 先日、長年書店を見つめてきて、それなりの読書家である同世代の友人が帰宅途中に偶然入った、大江戸線、中井駅そばの伊野尾書店の棚(商品構成)を見た感動を話していました。街の本屋として有名な0書店のようなクセがなく、気の利いた本、手に採ってみたくなる本がそれとなく並んでいて、17坪の空間はそれなりに「本屋のゆき届いた空間」となっていたということでした。私も、この数年大きな書店に本を買いにゆくことが「しんどく」感じるようになって、伊野尾書店のような店が欲しいと思っていました。
 そんなことを感じていたら、WEB本の雑誌の「帰ってきた炎の営業日誌」で杉江由次さんが、「最近私の会う多くの書店員さんが、ここ数年進んだ<書店の大型化>に疑問を投げかけている。なかには自身が大型書店の店長だったりするのだが、何だか違ったのではないかと感じているようだ」と述べて、続けて大型書店で「あまりにも多くのお客さんがお店に入ってくるとともに検索機をたたいているではないか。それは間違った行為ではないし、私自身もそうしているのだが、そこで行われている行為はネット書店で本を買っているのとまったく変わらない姿だと気付いたのだ。検索、購入、検索、購入。そう気付いた瞬間、目の前にあるリアル書店が、私にはamazonの倉庫に見えた。」と。
 ちょっと本屋さんによって、いま出ている面白そうな本を探したいという浮動票的読者にとって1000坪、2000坪の本屋さんは実は使いづらくなっているようです。杉江さんが一昨年アルバイトした伊野尾書店では、「約20坪の店内をくまなく歩いて見るお客さんがたくさんいた。購入する文庫本を手に、ひとまず全部の棚を徘徊していたのだ。その姿と大型書店で検索機を叩いて本を買っているお客さんの行動を比較すると、実はお店の広さは伊野尾書店のほうが広いということにならないだろうか。」と結んでいます。首都圏でも一駅に一軒の書店も無い地域が続く昨今、町の本屋さんの成立する道を悩み考えさせられます。

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中沢勇(浅川・千曲川等治水対策会議会長)著「危険でムダな浅川ダム」700円 川辺書林は、河川法の精神を踏みにじり、五輪と新幹線の帳尻会わせのために強行されようとするダム計画の危険性と矛盾を簡潔に記した本。ISBN978-4-906529-63-6

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