山小屋の主人が活写した
四季の花々と詩情あふれる文章の一冊。
花との出会いはいつも新鮮であった。
今私の目の前に咲いている花は、去年と同じ根から、
あるいは同じ枝に咲いてるとしても、
それは去年の花ではなく、今年の花、今年だけに生まれ死んでいく生命であって、
多分来年も同じ所で同じ花に出会うだろうが、
それは来年新たに生まれた来年だけの生命なのだ。
だから、いつ、どこで、どんな花に出会ったとしても、
それはいつも初めての出会い、そして、いつも最後の出会いであり、
一期一会であった。(あとがきから)

このROOMは『月山花物語』から一部抜粋して再構成したものです。