ブラジル日系社会考
四六判・320頁 定価2800円+税 冊数
はじめに

 盛衰物語る『コロニア』誌
 「他者」ではない日系子弟
 過酷、北米日系社会の歴史
 南米には少ない"娘子軍"
 かなりいた日本人娼婦
 娼婦に手を焼いた領事たち
 求心力薄れる"日本人街"
 文化には普遍性が必要
 普及への対応遅れた碁
 ブラジルだけに存在の"準二世"
 心に受けた傷が共通点
 「無告の民」だった準二世
 日本人に戻れない移民
 流れたブラジル分村移住計画
 紙一重、明暗分けた運命
 歴史に生じた"欠落部分"
 再評価すべき長谷川武
 培った人脈を動員する
 欠落のコチア青年移民導入前史
 難中の難事、移民許可枠を取得
 排日論から一転したフォーリャ紙
 言葉、知識と誠意が武器
 移民には見えない功績
 環境適応で進化の生物
 自然保護、無関心のブラジル人
 砂糖から発生、ブラジルの歴史
 "鉄と火"で消滅、熱帯雨林
 日系出稼ぎ、日本の試金石
 客家と対照的な日本移民
 血の融合で"新人種"誕生
 世界が恐れる"ブラジル化"現象   
 なんでも消化、ブラジルの風土
 日本にない人前での抱擁
 通用しない日本の常識
 罪なことをする日本人
 様変わりはじめるアクレ
 何でもあり、困った隣人
 漬滅した伝統の"民芸市"
 掠奪こそが傭兵の報酬
 容易に暴走化する傭兵
 勇猛果敢な日本人傭兵
 "八岐大蛇"は荒れ狂う川
 栄枯盛衰激しいブラジル移民
 鑢絶えて移民や炭坑へ
 意外性に富む移住の背景
 歴史的出版物の"季寄せ"
 サビアは"ひたなく"もの
 "ジャングル"の主役は籐
 カジュー愛好、東北伯漁師
 神の恩寵なかった"わい人"
 消えるサンフランシスコ河の"船首像"
 ワラビは世界の共通種
 "アク抜き"東洋の食文化
 伝統あるブラジルの"類似療法"
 "毒"も種の保存には必要
 不可欠な身体への彩色
 植物に備わる神秘の力
 動物的活力ない現代人
 薬草知識、動物からも学習
 文明の地では共生せぬ蟻
 多岐の薬効持つ"シャペウ・デ・コウロ"
 鎮痛効果顕著な"神のトゲ"
 希薄化進行の日系社会
 無菌培養民俗の日本人
 

 ブラジルの多様性も同化促進
 正念場迎えた日本語教育
 JICAの果たした役割りは大
 日本語学習で広がる視野
 自分を持てなかった二世
 "適応収斂"の道辿るブラジル文化
 "魔眼"の持ち主タチヨタカ
 属間交雑できる"野蕃鴨"
 ブラジルにも飛来するコンドル
 絶滅免れぬ?ハルピア鷲
 パンパスの鳥を大量殺戮
 奇妙な習性"ラッパチョウ"
 数字で辿るブラジルの三十五年
 低かった白人女性の地位
 人種差別は一段と希薄に
 行動様式変わる被抑圧階層
 農場が都市を支配したブラジル
 危険な人口の都市集中
 回復に向かうブラジル文化研究
 精神のよりどころ、日本人会の式典
 抵抗感ない「慰霊碑」参拝
 「無縁仏」は移民の宿命か
 神の食べもの、女王蜂の味
 多いイモ類の名称と混同
 インディオに多い食べ物タブー
 多彩で豊富なブラジルの食材
 厳しい掟、タピラペー族の出産と育児
 "血"が違う日伯のサッカー
 どれが"本物"か言えぬ食べ物
 "外国人嫌い"改まらぬ日本
 初版六十三年前、『日伯料理と製菓の友』
 興味深い『会報』に見る歴史
 移民に存在する「闇」の部分
 多様化が予測、日系出稼ぎ
 "魔法の杖"属地主義で結束
 
 あとがき


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