整骨院 [2025/11/17,10:16:25]
この週末は雨だったこともあるが、事務所でほぼ何もせずボーッとしていた。腰が痛い身体。痛いというか重い。重いというかだるい。全身の、いや心身の疲労が一か所に蓄積してしまった、ような感じだ。疲労といっても身体を特別酷使したわけではない。普段通りに暮らしていても、時間がたつと、こうして疲れが「抜けずに」溜まっていく。これが老人というものなのだろう。まっとうなジジイの身体、と勝手に納得しているのだが気休めだ。食欲もあるし、労働意欲も衰えていない。クマのせいにして山歩きはしばらくご無沙汰だが隙あれば外に出たいと思っている。なのに何もしてないのに腰だけに勝手に疲労が宿ってしまう。身体は正直だ。今日は近所の整骨院でマッサージをしてもらうつもり。15分くらいの定番の施術なのだが、これが結構、効く。もちろん一時的なのだが保険もきく。
九州場所 [2025/11/16,10:52:35]
九州場所の最中だが、なんだかあまり相撲中継を見る気がしない。いや集中できない。九州が特に多いような気がするのだが客席に着物姿の女性が目立つ。ただの女性たちではない。あのテレビに映る席というのは何十万円もする(と聞いたことがある)から、普通のOLあたりが払える額ではない。99パーセント訳アリの女性たちとみて間違いない。一昔前、あのテレビに映る席に暴力団系の親分やその妻を座らせ、刑務所で観ている子分たちに「無言の激励」を与えていた、ということをある作家が書いていた。まあそんなこんなを客席の女性たちから想像して、相撲に集中できなくなってしまったのだ。博多の粋筋の女性たちも少なくないのだろうが、それも背後にはもちろんスポンサーがいる。九州場所は、こうした「背景」が露骨というか、正直に観客に反映されているような気がする。相撲よりもそちらの女性たちの物語に思いをはせてしまうのだがから、こまったものだ。
お隣 [2025/11/15,09:06:49]
ここ数年、家の隣は空き地だったのだが、ようやく買い手が決まったようで、先週から基礎工事が始まった。来春には新しいご近所ができることになりそうだ。突然、隣がポカンと空いてしまうと、着ている服の破れから冷たい風が入ってくるような、ヘンな気持になったものだ。家のリフォームもようやくすべて終わった。9月10月と台所からトイレのドアまで、カミさん念願の、いろんな40年以上の年月の「ほころび」を繕い終わった。ようやく心身とも「落ち着き」が家に戻ってきたような気がする。もうバタバタはけっこう、静かに暮らしたい。とはいっても、根が小心者で、心配性だ。まだ起きてもいない未来を先取りして「不安」にかられてしまう性格は、直りそうにない。
盛岡 [2025/11/14,10:57:17]
夜遅く、新幹線で盛岡から帰ってきた。県内で一番遠くに行くのは高速道で行く湯沢市だが、高速料金は往復5千円近く。ところが盛岡往復は大人の休日切符で同じく5千円台で行ける。おまけに車中で本は読めるし、おいしい飲食店もたくさんあり友人もいる。逆に湯沢市には縁のある関係者はほぼなし、面白そうな飲食店も皆無で、行って用事を済まして帰ってくるだけ。運転していくので気苦労でぐったりするおまけまである。これなら圧倒的に盛岡に「ひっこり出かける」選択肢のほうがお得だなあ。そんなことを感じた盛岡行きだった。終電が遅クマであるので泊まる必要がない。お酒が飲めるし、車中は本が読める。街が秋田市よりも華やかで文化の香りが残っている……というあたりがアドヴァンテージだ。古本屋や新宿のゴールデン街を思わせる桜山神社付近を歩きながら、そんな思いにとらわれた。これから盛岡行きの機会が増えそうだ。
難敵 [2025/11/13,10:17:07]
今日は日帰りで盛岡出張。行き帰りの新幹線で読む本はメルヴィル『白鯨』。上下巻の上巻、それも半分読み終わったあたりで、ようやくおめあてのエイハブ船長が登場する。こののんびり感はつらい。夜に読んでいても30分ほどで先に進めなくなる。面白くないわけではないのだがストーリーがなかなか先に進まない。こういう本は電車で読むのが一番、というのは経験上わかっている。新幹線で「上巻」は一挙に片付けてしまう腹づもりなのだ。他に読みたい面白い本はいっぱいあるのだが、まずは難敵を先にやっつけてしまいたい。この角川文庫海外作品は活字もゆったり、難しい感じにはルビが振ってあるので、読みやすい。長編作品にはぴったしの文庫だ。
新米 [2025/11/12,09:17:38]
大潟村のI君から新米20キロを頂いた。酒蔵「天の戸」の杜氏、森谷康市君から何十年も当たり前のようにお米を頂く生活をしていたのだが、彼が突然亡くなり、さらにこのコメ騒動で、去年はじめて自分でスーパーで米を買った。そんな窮状を見かねたのか、昔、『頭上は海の村』(現代書館)という本を書いたときに取材したI 君が贈ってくれたものだ。ありがたい。当時、大潟村の青年たちは独身でみんな20代だった。近所のスポーツクラブで知り合ったのだが、彼らも今は50代、息子たちの時代に入っているという。時のたつのは早い。昼に新米を味わいながら、来し方をしみじみ振り返っている。
秋田市のクマ [2025/11/11,09:40:57]
酒田市の友人と山歩きする計画が流れてしまった。クマである。もうほとんど数年前のコロナ禍とそっくりだ。外出のスケジュールは「クマ」を基準に考え直さなければならなくなった。8年前に加藤明美さん撮影の『秋田市にはクマがいる!』という写真集を出した。加藤さんはそのころから「クマはもう山ではなく里で出産して、すぐそこで暮らしてます」と言っていた。そこで写真集は、ちょっと気をてらった、尖がった書名を付けたのだが、もうすっかり現実が書名を追い抜いてしまった。そのカメラマンの加藤さんはマスコミに追い掛け回され大忙しだが、その合間を縫って事務所に来てくれる。そこで最新の「秋田市のクマの現状」のレクチャーを受けているのだが、加藤さんでしか知りえない「現場」情報満載で驚くことばかり。でも不用意にそれをこちらで発信すると「科学的エビデンスは?」と反論が相次ぐ。人命にかかわるクマ情報の発信は難しい。牧場のエサ用サイロのハンドルを操作して食べているクマを見た、という情報を聞いたのはもう3年程前だ。その数年前から加藤さんは田んぼで生米を食べるクマの話をしていた。
人並み [2025/11/10,09:19:28]
70歳を超えてからの自慢は、目がよく見えることだった。印刷物の小さな文字はもちろん、飲食店のメニューから食品に張られた成分表示や取扱説明書まで、もう何の苦もなくスラスラ、最近までは読めた。周りの人たちの苦労を尻目に、裸眼で文字を読み上げて見せ、一人優越感に浸っていた。ところがこのところ、目がショボついてものがかすむようになった。テレビの天気予報の数字がぼやけるようになったのだ。これはまずい。唯一のアドヴァンテージが消滅の危機である。この頃パソコンに向かっている時間が長くなり疲れ目の可能性も高い。日に3度も目薬を差すのだが改善の兆候は、ない。このまま「人並み」の老眼になっていくのだろうか。高校に入ってから眼鏡をかけ始め、ずっと近眼だったが晩年はそれが幸いしたのか、老眼から免れていた。どうやらもうダメかも。なにを自慢に生きていいのか、落ち込んでいる。
体罰 [2025/11/09,11:20:23]
このコーナーを読んでくださる方は県外の方が多い。秋田県生まれだが、今は県外に暮らしていらっしゃる方たちだが今、秋田の話題といえばクマ、とお思いでしょうが、さにあらず。地元紙はかなりの熱量で雄物川高校バレーボール部の監督暴力事件を追及している。校長ですら口もきけない暴力王朝を築いた「実績のある」監督である。彼が懲戒免職になった、というのが今日のトップ記事だ。クラブ活動の体罰に関しては、私にも言いたいことがある。昭和24年生まれなので高校時代のクラブ活動の体罰は当たり前だった。田舎の高校で大学進学率も低く、私の所属していた柔道部に入ってくるのは、ほとんど農家の子どもたちだった。卒業後は8割近くが警察や自衛隊に「就職」するので柔道の黒帯は、就職の際の資格というか勲章になったのだ。だからだれ一人、体罰に異議を唱えるものはなく、唯々諾々としたがっていた。就職のための資格を得る試練にすぎないからだ。先輩たちの理不尽な体罰のたびに、「軍隊って、こんな感じだったんだろうな」と思っていたが、当時のクラブ活動は軍隊の暗い影をはっきりと引きずっていた。「水は絶対飲むな!」とい理屈も、外地の戦場で飲み水に毒を流される危険を避けるための軍隊の訓練のひとつなのだ。こうした理不尽な根性論は、ほぼすべてこの軍隊理論から出たものなのだ。そのいや〜な時代を潜り抜けてきたものとして体罰報道を見るたび、やるせない怒りがこみあげてくる。なんとかならないものなのかなあ。
盗品? [2025/11/08,09:57:43]
本を買うのはアマゾンよりも「日本の古本屋」のほうが多くなった。昔の本を読むのが年とともに好きになっているせいもある。仕事柄、調べもの用の本はアマゾンでは扱っていないものが多いこともある。先日は、未来社の「宮本常一集 22」を買い求めた。全集の中の一巻だ。布装ハードカバーの本だが、値段はわずか1600円(送料200円)、得したなあと本に頬ずりしたくなった。しかし背表紙にシールが貼ってあった。図書館本などでかならず貼ってあるやつだ。えっ万引き本なの? とイヤな気分になったが、調べてみると所蔵印は本文ではなく天地の紙幅の部分に、目立たないように押されている。「長崎大学所蔵」とあった。以前、近所のブックオフで「広辞苑」が300円ほどで売られていたので買ったら、見事に地方都市の図書館所蔵印が押されていた。でもだから盗難品とは限らない。図書館の払い下げ本という線も考えられるからだ。古物商の免許条項には「盗品を買えば買ったほうも罰せられる」という一文があったような気がする。送り主の古本屋は名前のある古本屋で住所氏名もちゃんと公表している。とすれば「払い下げ品」と考えていいのかもしれない。ちなみに本は美品で傷みも汚れもない。

FREE imgboard v1.22 R5!!