克雪 [2012/02/04,11:18:43]
「こう雪ばっかりだと、冬眠したくなるね」と言った友人がいた。確かに毎日雪ばっかり見ていると、自然に気持ちはどんどん内向きに下降していく。誰とも会わず、外出が面倒になり、未来より過去に耽溺していく。今を見据える力が足らなくなると、人は過去に逃げ込もうとする。「いくつものさよならが、寒さの中にある」という言葉もあったなあ。雪に克つ方法はただひとつ。どんなひどい吹雪の日にも外出(散歩)することだ。そうするとネガティブだらけの雪に、かすかながらも何かしらのホテンシャッルを感じることができる。これが自分的には克雪の一番の方法だが、できれば春よ、少しは急いでくれまいか。
リベラルアーツ [2012/02/03,08:45:47]
「何の勉強をしてるの?」と学生に訊くと「リベラルアーツです」。最近よく聞く言葉だが、秋田大学にもあるのだそうだ。これもアメリカの流行なのだろうが、特定の専門分野を決めず幅広く学ぶ(文学から自然科学まで)教育のこと。要するに〈教養〉のことだよね。入学後の補習授業でアルファベットの書き方を教えている大学が週刊誌に取り上げられ、バカ田大学、アホ学生と揶揄されていたが、いや確かに一般教養は社会全体に欠けている、という実感はある。高学歴で立派な職業に就いているのに、生まれ育った土地の文学や歴史にほとんど無知な人も多くいる。そしてそのことをちっとも恥じていない。こういった人にも地元学のリベラルアーツは必要で、学生だけの問題ではない。
もったいない [2012/02/02,09:40:07]
珍しいというより気持ち悪いほどの快晴。午後からは崩れて雪になるらしいが、ともかく青空がみえているだけで「もったいない」特別な気分になる。北東北の豪雪被害がニュースになり、各地からお見舞いのメールもいただくが、震災津波と同じように秋田市はほとんど例年並みの状況で、特別な被害があるわけではない。去年も豪雪だったが、あれも主に県南部の被害が甚大だった。いつもなんとなく、被害の中心からはちょっとはずれ、甘い汁を吸っている塩梅である。それにしても早く春よ来い。
水と油 [2012/02/01,09:33:28]
夕食が終わってから邦画『漫才ギャング』を観た。苦手の暴力系映画だが、監督・脚本が漫才師の品川ヒロシというのが興味深い。ベッドに入ってからは川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』を読む。あまりに切なく詩的で、にもかかわらずリアリティある物語に泣いた。劇画チックなアクション映画(?)にコーフンし、静かで柔らかい恋愛文学に夜を徹して夢中になったわけだ。同じ夜の出来事である。心の中の水と油が乱暴にかき混ぜられたような複雑な気分。そういえば、どちらも作者は30代なのかな。
テレビ [2012/01/31,09:58:20]
NHKの朝ドラは欠かさないが、そのあとカミさんはBSのワールドニュースを見るようになった。民放のワイドショーがあまりに下らないからだそうだ。そういえば先日観た邦画『おと・な・り』(〇九年製作)は現代の若者(カメラマンとフラワーデザイナー)のすれ違いを描いた恋愛ドラマで面白かったが、重要な舞台になる二人の各々の部屋にテレビはなかった。若者の日常にテレビがまったく登場しないのだ。都市の若者たちにとって、もうテレビは必需品ではないのだろう。
儀式 [2012/01/30,09:57:32]
「地元紙をとっているのは死亡欄を見るため」という言葉をよく聞く。知り合いの死亡を新聞で確認し弔電や花をおくる。地方には今も厳然とこうした慣習が残っている。地方新聞にとって毎日の死亡広告は大きな収入源になっている。最近、都市部などでは親族の死を誰にも知らせず「家族葬」という形でおくるケースが増えているそうだ。昨日カミさんと話して、うちでも老親をおくる時は「家族葬」で、と決めた。弔花や香典は固辞する。それにはまず地元紙に死亡広告を出さないことが前提になる。親族が亡くなると地元紙に死亡広告を出す、という儀式はそろそろ考え直したほうがいいと思う。
宅配 [2012/01/29,10:54:13]
15年間、ほぼ毎日のように集荷や配達を担当してくれたCさんが宅配便の会社を辞めることになった。40歳を超すと激務は体にこたえ、将来が不安になったのだそうだ。宅配業は高収入が得られる、というのは昔の「伝説」で今は仕事はよりハードに、収入は他の職種と大して差がなくなった、のだそうだ。これまでのお礼も兼ねCさんに来ていただき、ささやかなプレゼントを贈呈。しかし毎日利用して顔を合わせていたのに、話を聞くと宅配業だけでなく他の職業のことも何も知らない自分に唖然とする。本業のこともよくわからないんだから、ま、いいか。
寒波 [2012/01/28,09:37:29]
雪は降らないが寒さがこたえる。寒さにだけは強かったのに、これも年なのかなあ。寒さのせいか寝付きも悪い。寝不足が体力的には一番こたえる。そんなこんなで今週末も山行は休み。事務所に居座ってたっぷりお仕事をする予定。ときごき、休みに何もやることがなかったら、どんな気分だろう、と考えることがある。「仕事がない」というのが何よりも恐怖、というライフスタイルを長く続けてきた。年に数回は本当に何もすることがなくて途方に暮れた週末もあったなあ。そんな時はさっさと山行、深く考えないようにしてきた。これからはそんなこともちゃんと考えなければならないのかもなあ。
切り抜き [2012/01/27,09:12:47]
毎朝、新聞の切り抜きが仕事だ。今日はやけに仕事関連の切り抜きが多い。電子書籍や映画のスクリーン数の減少といったものはともかく、ヒトラーの「わが闘争」がドイツでは出版禁止になっている、というのは初めて知った。県内では県南の地域誌が廃刊のベタ記事。これはちょっと驚いた。元地元紙の記者が「鳴り物入り」ではじめた新聞だ。去年11月の創刊だからまだ2カ月も経ってない。その見通しの甘さには開いた口がふさがらないが、実はこの会社には知り合いの娘さんが就職していた。相談を受けたとき「いまどきそんな出版ビジネスはあり得ない」とアドヴァイスしてやれなかった自分が恥ずかしい。
重い腰 [2012/01/26,11:18:58]
1月2月は1年で最もヒマな時期だ。去年は例外でやたらと忙しかった記憶があるが、今年は例年通りヒマ。それでも月2本ペースで新刊が出せそうなのでホッとしている。出版のマーケットはまちがいなく年々縮小を続けている。小さくなる一方のパイを分け合うという状態だ。奇跡の挽回策などあるはずもないし、ましてや劇的に本が売れだす要素など、どこにもない。欲張らず、過去の夢にすがらず、目の前の仕事をこなしながらソフトランディングを模索し続けるしかない。いくつか考えているプランがあるのだが、なかなか重い腰が上がらない。

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