やり残し
[2026/04/02,09:36:44]
ずっとブラジル・アマゾンの日本人移民の調査取材を続けてきた。本にするためだが、いまだ本にできないまま半世紀近くも時間が経ってしまった。あきらめたことは一度もない。でも正直なところ「自分の力量を見誤った」という危惧には、ずっと苛まれてきた。膨大な時間とお金をかけた仕事なので、その「債務」は返さなければならない。それは義務でもある。残された時間は多くはない。自分のできる範囲で書くしかない。今やらないと、この仕事は墓場まで持っていくことになる。そこの墓場が見えてきたので焦っているのかもしれない。ここ数日、この仕事と真正面から向き合う日々が続いている。「自分のできることしかできない」。落ち込みそうになると、そう念仏のように唱え、自分に言い聞かせながら、取材ノートと格闘している。やり残したまま世を去る、というのは考えただけで震えてしまう。もう少しあがき続けるつもりだ。光よ、差し込んでくれ!
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