熱帯雨林
[2025/11/20,10:16:21]
COP30についてもう少し書いておきたい。この国連の気候変動対策の最初の会議が開催されたのは、確か94年、リオでだった。ここからアマゾンの日本人移民の農業が大きく変換したので、よく覚えている。それまでアマゾンの農業は森林に火を放って農地を広げる原始的な「焼き畑」農業だった。私自身、70年代後半、このアマゾンの焼き畑農業をリアルに見て、森に火をつけ燃えるがままに1週間も2週間もほっておく「森林火災」に何が起きているのか、よく理解できなかった。過去35年間で失われた地球のの森林面積は4億9千万f、世界第2位の面積を誇るブラジル全土と同じ大きさだ。日本の国土面積は3千8百万fだが、アマゾンではこの1年で東京と埼玉を足した面積の森林が消失している。アメリカがパリ協定から離脱を表明している中、ブラジルに進出している日本企業では、放棄された農地を復活させる試みや、日本人入植者のつくるカカオ(チョコレートの原料)の殻からバイオで食器を作るなど、地道な再生農業の道を模索している。森がなくなると雨が降らなくなり、干ばつが進み、生産力が落ちる。それが気候変動の引き金になり、日本に自然災害をもたらす。バタフライ・エフェクトの世界だ。地球の反対で開催されているCOP30に注目してほしい。
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