眠れない夜 [2026/02/26,09:42:22]
一か月に一度くらい眠られない夜がある。たいていは「食べすぎ」の胸焼けが原因で、繊細さとは無縁なのが恥ずかしい。昨夜も一睡もできなかった。前の日にテレビで耳にした俵万智の、「母が言う〈もう充分に生きたから、早く死にたい〉はデッドボール 打ち返せない」)という短歌が、頭で鳴り響いたせいだ(歌が正確かは自信ない)。その直前に観た黒澤明の映画『生きる』の影響もあったのかもしれない。俵にとれば、言葉のキャッチボールができなくなるから、そんなこと言わないで、と母を励ましているのだが、後期高齢者老人の実感は、「もう、いいよな」という諦観はほぼ本音だ。「長く生きすぎたなあ」という虚無は、その年齢にならなければ理解不可能かもしれない。『生きる』はガン宣告された市役所職員の最後の生のあがきを描いたものだが、主人公の年齢は50代だろう。この年齢で死刑宣告を受けると、やはり人間は動揺する。そのへんを映画はよく描いている。黒澤映画のテーマであるヒューマニズムあふれる作品だ。そんなこんなで「生きるって何だろう」といろいろ考え込んでしまい、朝から眠い。
映画 [2026/02/25,10:27:24]
朝、新聞を読むのはラ・テ欄から。こで面白そうな番組をチェック、録画するのが日課だ。このところオリンピックで面白い番組はほとんどなかった。今日はBS映画で「昼下がりの情事」がある。これはワイルダーの作品とは知らず、見逃していたもの。よかった、このところ映画はTV放映されるもので十分だ。わざわざアマゾン・プライムだネットフリックスだと騒ぐ必要がない。テレビで放映するような名作で満足できるようになった。つい先日も「ひまわり」や「パピヨン」をテレビで観た。この年になると、いかに名作と言われる映画でも欠陥やアラもちゃんとわかるようになる。ソファー・ローレンのアクの強さには辟易するし、ステーブ・マックインは、この撮影時にアスベストに侵されていたのだろうかとか、冷静にいろんな背景を読みながら、観ることができる年齢である。それにしても「パピヨン」は面白い映画だったが、くどくて長すぎる。年寄りには酷だ。
一羽 [2026/02/24,09:28:26]
白鳥の鳴き声が朝夕うるさい、と書いたばかりだが、どうにも時期的に考えるとヘンだ。いったいこの白鳥たちはどこへ行くために鳴いているのか。朝、鳴き声と同時に外に飛び出し、空を見上げて、驚いた。鳴いていたのは「たった一羽」だけだった。基本的には集団で飛ぶものだと思っていたのだが、白鳥はこのあたりに住み着いた、というか集団から「はぐれたやつ」のようなのだ。その一羽の周りを興味深そうにカラスが冷やかしで飛んでいた。それに対抗するように、白鳥はガアガア鳴いている。そうか、あのうるさいと思った鳴き声は、これだったのか。なんだか哀れで寂しげな声だなあ、と思ったのは間違っていなかった。
乳酸系 [2026/02/23,09:31:57]
毎週一度、ヨーグルトを自分で作っている。昼に飯盛り茶碗いっぱいのヨーグルトを食べる。家でもカミさんが朝ごはんに食べるので、この2人分をヨーグルトメーカー(アイリス)で作っているのだ。毎週900mlの「おいしい牛乳」を4本消費する。この牛乳を買うために散歩帰りにコンビニに寄るのだが、牛乳ために散歩をしていると感じるときすらある。ヨーグルト以外にも、朝はトマトジュースに混ぜた黒酢50mlを飲む。この鹿児島産の酢の消費量もハンパではない。一升瓶3本を一回で注文するのだが、値段もバカにならない。ヨーグルトも黒酢も乳酸系食品だ。飲み始めたきっかけは「秋田県人は乳酸発酵食品を嫌う」というデータを見て、自分に当てはまったので飲むようになった。もう長く続けている習慣なので健康にいいのかどうかは、わからない。やめることのほうが恐怖なので、惰性で続けている。
白鳥 [2026/02/22,12:17:43]
数日前から頭上で白鳥の「ガアガア」と汚い鳴き声が聴こえる。今日も朝からうるさいほどだ。なにせ医学部裏手の広大な田んぼは絶好の餌場なのだが、まだ雪に埋もれている。ものすごい数の白鳥が雪が消えた田んぼに集まってくるのはもう少し先のはずだ。エサは地中で発酵した落ちコメなのだそうだ。山の中はキツネやテンといった天敵がいるので、彼らは川やため池といった場所で夜を過ごす。北帰行の時期になると、その彼らの集団飛来をカメラにとらえようとカメラマンがこの地に押しかけてくる。白鳥は見慣れているが、百態百様の人間のほうが観察としてはずっと面白い。カメラマンを観察に行くのは楽しみの一つだ。カメラマンという人種は個性の強い人が多い。場所取りからカメラ位置、ウエイテングの所作まで、すべて独特だ。今日は図書館に行って調べものをしたいのだが、こちらのほうは日曜なので駐車場が満杯の恐れもある。あれやこれや考え込むと、いつものように仕事場で、為すこともなく鼻くそをほじくって時間をやり過ごすことになる。書を捨てて街に出よ!
窓を開ける [2026/02/21,10:14:09]
オリンピック、早く終わってくれないかなあ。メダルがどうのこうのと大騒ぎしているテレビ・メディアを、毎日目にしているとうんざり。このへんがオワコンと言われ所以だ。オリンピックそのものではなく、メディア(新聞も含めて)の「から騒ぎ」が嫌なのかも。ようやく春の兆しが感じられるようになってきた。今日も寝室や書斎の窓を開け放ち、冬の気配を一掃した。冬の間、窓を開けたのは2度だけ。これは雪国に生まれ育った人間にしかわからない感覚かもしれない。とにかく太陽が顔を出しているだけで何か特別なプレゼントをもらった気分になるのだから、安上がりだ。これで仕事がバンバン入ってこれば、この世は天国なのだが、そううまく世の中はできていない。物価高で誰もが財布のひもが固くなっているのが実感できる。毎週一回、昼食用食材をスーパーに買いに行くのだが5千円でおつりがくることはめったにない。お金の価値がコロナ前の半分になってしまった。若い人たちはこんな世の中をどんなふう思っているのだろうか。
帽子 [2026/02/20,09:37:07]
散歩のたびにガソリンの値段を確認している。先月は確か142円まで下がって、おっ、いいぞいいぞ、と思ったのだが、昨日は153円。世の中の出来事に疎いから、この値段が私にとっては日本の政治や経済そのもの、気がかりだ。先日、夜が一人だったので居酒屋にでも行って酒でも飲むか、と張り切って外出した。しかし駅前デパートで九州物産フェア―をやっていて、そこで珍しい酒の肴を2,3品買い、そのままUターン、事務所で一人飲みした。もう他人の目を気にしながら、外で酒を飲むのは面倒くさくなってしまったのだ。仕事場で酒を飲みながら「日本人はいつから帽子をかぶらなくなったのだろうか」と唐突に疑問を持った。モノクロ映画を観るのが好きなので、昔の男たちはたいてい帽子をかぶっている。調べてみると、男たちが帽子をかぶらなくなったのは「戦後から」だそうだ。ちなみに「どうも」という挨拶が日常会話になったのも戦後まもなく、らしい。いやいや、またひとつ賢くなっちゃった。
ガリガリ君 [2026/02/19,09:13:05]
散歩から帰ってくるとガリガリ君を一本食べるのがごほうびだ。安いソーダ―味のそっけないこのアイスキャンデーを知ったのは5年ほど前。山登りの帰りの温泉の売店だった。味がシンプルなのが気に入ったのだが、最近、コンビニに行くたびに、ガリガリ君にはブドウやグレープフルーツ、チョコやコーラ、ミルクやベリー味の多くの種類があることを知り、いまは毎日違う味のガリガリ君を楽しんでいる。お気に入りはパインとメロンだが、ネットでこの製造元の赤城乳業のことを調べてみると、まだ見たこともない「プレミアムキャラメル味」と「完熟マスカット味」があることが判明、内心胸騒ぎが収まらない。気を付けていろんなコンビニのコーナーはチェックしていたのだが、キャラメルもマスカットも、秋田では見たことがない。どこに行けば買えるのだろう。場所がわかれば車を飛ばして買いに行きそうな、自分が怖い。
スピアフィッシャー [2026/02/18,09:20:08]
いつもはあまり興味がないのだが、今年発表された25年度「植村直己冒険賞」はいい。かなり驚いたのだが、この人の本なら読んでみたい、と思わせる偉業だ。受賞したのは由利本荘市出身の小坂薫平さん。30歳だ。東京海洋大に在学中に始めた、素潜りで巨大魚を突く「スピアフィッシャー」という競技で、4メートルの手もり漁で100キロ超えのマグロを捕るなど、6つの世界記録を樹立している若者だ。潜水68メートル、息止め6分45秒って、君は魚か。空気ボンベや水中銃を使わず、もり一本で挑戦するというのが、何ともかっこいい。こうした若者に賞を与える選考委員もセンスがいい。たまたま秋田の若者だったわけだが、「できる限り海と対等でありたい」というコメントが泣かせる。注目の若者である。
薬局 [2026/02/17,10:58:57]
薬を買いに行った薬局で、対応していた若い男性薬剤師がくずり落ちるように倒れた。周りには若い女性薬剤師らが数人いたが、ほとんど騒がず、静かに、電話で救急車を呼んだ。こちらは何が起きたのか、わからない。大学病院のそばなので、すぐに救急車が来た。何事もなかったかのように男性は運ばれていき、私も薬を受け取って帰ってきた。女性たちは平常時そのままに、業務を続けていた。時折、心配そうな表情で、倒れた同僚のことを一言二言、会話をかわしていたが、病人を見慣れているとはいえ、その冷静な対応力に感心した。大きな声を出すものも一人もいなかった。もしこのメンバーに40代くらいの男性リーダーがいれば、ここは俺が仕切る、俺の出番だ、とばかりに大声で指示を出し、非日常的な動きで、「やってる感」をだしていたかもしれない。若い女性って度胸が据わっているんだなあ。

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