「春霞」
[2026/01/17,11:11:36]
今日の毎日新聞県版に日本酒の記事が載っていた。美郷町にある栗林酒造店を取材したものだ。秋田の日本酒はうまい、といった定番の提灯記事ではない。作り手側の酒に対する真摯な向き合い方がビンビンと伝わってくる、中身の濃い、よく調べて書かれた、記者の熱が伝わってくる記事だ。「町の風味を宿した酒を造ることが社会に対する私の貢献」という酒蔵代表者の言葉も好感が持てる。この酒蔵の「春霞」は私も好きな酒だ。これ見よがしの「個性」がないのがいい。要するに出しゃばらないお酒なのだ。この町には上水道がない。地下水が豊富だからだ。ミネラル分が少ない軟水なので発酵はゆっくり進む。大きなタンクは上下左右で温度が違い発酵のムラができる。そこで酒造りをすべてサイズダウンした。搾りたての酒は理屈抜きにおいしい。なのに大きなタンクに貯蔵すると、出荷するころには新酒とまったく違う味になってしまう。新酒らしいおいしさを保ちながら出荷したい、という。なんだか無性に日本酒が飲みたくなってしまった。
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